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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

好きなスポーツ選手 (スポーツライフ・データ)

好きなスポーツ選手、大谷翔平が得票率41.5%でダントツ1位
前回調査より12.4ポイント増加で過去最多
好きなスポーツ選手、大谷翔平が得票率41.5%でダントツ1位

写真:AP/アフロ

 笹川スポーツ財団は1992年から2年ごとに、全国の18歳以上を対象とした「スポーツライフに関する調査」を実施し、運動・スポーツ実施状況やスポーツ観戦率などを明らかにしてきました
 最新の調査は2024年6~7月に実施。「好きなスポーツ選手」の調査結果では、総勢485名の名前があげられた中、1位・大谷翔平、2位・石川祐希、3位・井上尚弥となりました。(表1)
 大谷翔平は、質問を設けた2002年以降最も高い得票率となる41.5%に上り、性別、18・19歳~70歳以上の年代別でいずれも1位となりました。

 これらの調査結果をまとめた「スポーツライフ・データ2024」は、2025年3月に発売予定です。

■大谷翔平は2022年調査に続き1位、性別、18・19歳~70歳以上の年代別でいずれも1位
質問を設けた2002年以降、過去最多の得票率41.5%(前回調査より12.4ポイント増加)

■ 5位・髙橋藍、9位・近本光司、三笘薫、久保建英は初のトップ10入り

【表1】好きなスポーツ選手(全体・性別)
全体(n=2,284) 男性(n=1,182) 女性(n=1,102)
順位 選手名 順位 選手名 順位 選手名
1 大谷 翔平(野球) 41.5 1 大谷 翔平(野球) 38.2 1 大谷 翔平(野球) 45.0
2 石川 祐希(バレーボール) 3.6 2 井上 尚弥(ボクシング) 3.6 2 石川 祐希(バレーボール) 5.7
3 井上 尚弥(ボクシング) 2.1 3 イチロー(野球) 2.6 3 髙橋 藍(バレーボール) 2.8
4 イチロー(野球) 2.0 4 石川 祐希(バレーボール) 1.6 4 浅田 真央(フィギュアスケート) 2.2
5 髙橋 藍(バレーボール) 1.4 5 松山 英樹(ゴルフ) 1.5 5 羽生 結弦(フィギュアスケート) 2.0
6 浅田 真央(フィギュアスケート) 1.1 6 長嶋 茂雄(野球) 1.4 6 イチロー(野球) 1.3
羽生 結弦(フィギュアスケート) 1.1 7 リオネル・メッシ(サッカー) 1.0 7 近本 光司(野球) 0.9
8 松山 英樹(ゴルフ) 0.8 8 久保 建英(サッカー) 0.9 8 池江 璃花子(水泳) 0.8
9 久保 建英(サッカー) 0.7 渋野 日向子(ゴルフ) 0.9 古賀 紗理那(バレーボール) 0.8
近本 光司(野球) 0.7 10 大の里(相撲) 0.7 三笘 薫(サッカー) 0.8
長嶋 茂雄(野球) 0.7 河村 勇輝(バスケットボール) 0.7  
三笘 薫(サッカー) 0.7 小祝 さくら(ゴルフ) 0.7
  錦織 圭(テニス) 0.7
三笘 薫(サッカー) 0.7
ロジャー・フェデラー(テニス) 0.7

資料:笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査」2024

 2024年の「好きなスポーツ選手」は、総勢485名の名前があがった中、「大谷翔平」が過去最多の得票率41.5%(前回調査より12.4ポイント増加)、また2位と37.9ポイント差であった。性別、18・19歳~70歳以上の年代別でいずれも1位となった。大谷翔平は2024年1月、メジャーリーグベースボール(MLB)・ロサンゼルス・ドジャースと北米4大プロスポーツリーグ史上最高額となる10年総額7億ドル(約1,015億円、契約当時の為替レート)で契約を結び大きな話題を呼んだ。これまで「投打の二刀流」による活躍で社会の関心を集めてきたが、今シーズンは手術からのリハビリを優先し打者に専念。結果としてMLB史上初「本塁打50本・50盗塁」という歴史的快挙を成し遂げた。
 さらに2年連続本塁打王と自身初の打点王のタイトル、日本人初となるトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)も達成するなど、記録づくしの活躍が今回の調査結果に反映されたと考えられる。

 2位の石川祐希、3位の井上尚弥は、それぞれ前回調査の6位、4位からランクアップした。石川祐希は、バレーボールリーグの世界最高峰ともいわれるイタリア・セリエAで活躍し、バレーボール日本代表主将としてもチームを牽引。2024年パリオリンピック大会出場の立役者となった。井上尚弥は昨年に世界スーパーバンタム級4団体統一王者となり、今年は2度防衛に成功している。初の上位10位には、5位・髙橋藍、9位・近本光司、三笘薫、久保建英がランクインした。

 2014年から2024年までの直近10年間の推移をみると、計6回の調査すべてで上位10位に入るのは、浅田真央、イチロー、羽生結弦の3名であった。

【表2】好きなスポーツ選手の推移
2014年(n=1,551) 2016年(n=2,415) 2018年(n=2,337)
順位 選手名 順位 選手名 順位 選手名
1 浅田 真央(フィギュアスケート) 17.6 1 イチロー(野球) 16.4 1 羽生 結弦(フィギュアスケート) 10.6
2 イチロー(野球) 8.8 2 錦織 圭(テニス) 12.8 2 大谷 翔平(野球) 7.7
3 田中 将大(野球) 4.1 3 浅田 真央(フィギュアスケート) 6.5 3 イチロー(野球) 7.2
4 羽生 結弦(フィギュアスケート) 3.0 4 羽生 結弦(フィギュアスケート) 4.6 4 錦織 圭(テニス) 7.1
5 本田 圭佑(サッカー) 2.8 5 木村 沙織(バレーボール) 2.9 5 浅田 真央(フィギュアスケート) 3.7
6 香川 真司(サッカー) 2.5 6 長嶋 茂雄(野球) 2.0 6 本田 圭佑(サッカー) 2.7
7 長嶋 茂雄(野球) 2.4 7 大谷 翔平(野球) 1.9 7 長嶋 茂雄(野球) 2.4
8 錦織 圭(テニス) 2.1 8 白鵬(相撲) 1.3 8 長谷部 誠(サッカー) 1.7
9 髙橋 大輔(フィギュアスケート) 1.9 9 五郎丸 歩(ラグビー) 1.2 松山 英樹(ゴルフ) 1.7
10 長友 佑都(サッカー) 1.8 本田 圭佑(サッカー) 1.2 10 内村 航平(体操競技) 1.5
2020年(n=2,246) 2022年(n=2,237) 2024年(n=2,284)
順位 選手名 順位 選手名 順位 選手名
1 羽生 結弦(フィギュアスケート) 7.8 1 大谷 翔平(野球) 29.1 1 大谷 翔平(野球) 41.5
2 イチロー(野球) 7.5 2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 5.5 2 石川 祐希(バレーボール) 3.6
3 大谷 翔平(野球) 5.1 3 イチロー(野球) 3.2 3 井上 尚弥(ボクシング) 2.1
4 大坂 なおみ(テニス) 4.9 4 井上 尚弥(ボクシング) 2.6 4 イチロー(野球) 2.0
5 浅田 真央(フィギュアスケート) 4.2 5 松山 英樹(ゴルフ) 2.2 5 髙橋 藍(バレーボール) 1.4
6 錦織 圭(テニス) 4.0 6 石川 祐希(バレーボール) 1.5 6 浅田 真央(フィギュアスケート) 1.1
7 池江 璃花子(水泳) 2.0 7 浅田 真央(フィギュアスケート) 1.4 羽生 結弦(フィギュアスケート) 1.1
8 渋野 日向子(ゴルフ) 1.8 8 大坂 なおみ(テニス) 1.1 8 松山 英樹(ゴルフ) 0.8
9 坂本 勇人(野球) 1.6 9 坂本 勇人(野球) 1.0 9 久保 建英(サッカー) 0.7
10 リオネル・メッシ(サッカー) 1.4 10 那須川 天心(ボクシング) 1.0 近本 光司(野球) 0.7
  長嶋 茂雄(野球) 0.7
三笘 薫(サッカー) 0.7

注) 2014年までは20歳以上、2016年以降は18歳以上を調査対象としている。
資料:笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査」2024

 年代別の結果をみると、全体1位の大谷翔平はどの年代でも1位となった。特に60歳代、70歳以上では得票率が50%を超えた。全体2位の石川祐希は全年代で3位以内に入り、世代を問わず人気がうかがえる。60歳代、70歳以上では大の里、宇良、琴櫻と力士が上位にランクインしたのも特徴といえる。

【表3】好きなスポーツ選手(年代別)
18・19歳(n=50) 20歳代(n=292) 30歳代(n=315) 40歳代(n=428)
順位 選手名 順位 選手名 順位 選手名 順位 選手名
1 大谷 翔平(野球) 18.0 1 大谷 翔平(野球) 30.8 1 大谷 翔平(野球) 33.3 1 大谷 翔平(野球) 38.3
2 石川 祐希(バレーボール) 10.0 2 石川 祐希(バレーボール) 3.4 2 井上 尚弥(ボクシング) 3.5 2 イチロー(野球) 4.4
3 河村 勇輝(バスケットボール) 4.0 3 井上 尚弥(ボクシング) 2.1 3 石川 祐希(バレーボール) 2.9 3 石川 祐希(バレーボール) 3.0
関田 誠大(バレーボール) 4.0 リオネル・メッシ(サッカー) 2.1 イチロー(野球) 2.9 4 浅田 真央(フィギュアスケート) 1.6
近本 光司(野球) 4.0 5 八村 塁(バスケットボール) 1.7 5 髙橋 藍(バレーボール) 1.3 井上 尚弥(ボクシング) 1.6
ネイマール(サッカー) 4.0 6 イチロー(野球) 1.4 羽生 結弦(フィギュアスケート) 1.3 髙橋 藍(バレーボール) 1.6
7 遠藤 航(サッカー) 2.0 内村 航平(体操競技) 1.4 7 浅田 真央(フィギュアスケート) 1.0 7 池江 璃花子(水泳) 0.9
荻野 貴司(野球) 2.0 髙橋 藍(バレーボール) 1.4 石川 佳純(卓球) 1.0 久保 建英(サッカー) 0.9
加藤 純一(サッカー) 2.0 西田 有志(バレーボール) 1.4 内田 篤人(サッカー) 1.0 松井 秀喜(野球) 0.9
具志堅 用高(ボクシング) 2.0 クリスティアーノ・ロナウド(サッカー) 1.4 河村 勇輝(バスケットボール) 1.0 松山 英樹(ゴルフ) 0.9
※同率選手他24名 坂本 勇人(野球) 1.0 三笘 薫(サッカー) 0.9
武尊(キックボクシング) 1.0 村上 宗隆(野球) 0.9
八村 塁(バスケットボール) 1.0 桃田 賢斗(バドミントン) 0.9
松山 英樹(ゴルフ) 1.0
三笘 薫(サッカー) 1.0
50歳代(n=432) 60歳代(n=372) 70歳以上(n=395)
順位 選手名 順位 選手名 順位 選手名
1 大谷 翔平(野球) 43.8 1 大谷 翔平(野球) 51.9 1 大谷 翔平(野球) 50.1
2 石川 祐希(バレーボール) 4.2 2 石川 祐希(バレーボール) 3.8 2 石川 祐希(バレーボール) 3.3
3 井上 尚弥(ボクシング) 2.8 3 髙橋 藍(バレーボール) 2.4 3 長嶋 茂雄(野球) 2.5
4 羽生 結弦(フィギュアスケート) 1.9 4 井上 尚弥(ボクシング) 2.2 4 大の里(相撲) 2.3
5 イチロー(野球) 1.6 5 浅田 真央(フィギュアスケート) 1.3 渋野 日向子(ゴルフ) 2.3
6 近本 光司(野球) 1.4 6 大の里(相撲) 1.1 6 王 貞治(野球) 1.5
7 浅田 真央(フィギュアスケート) 1.2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 1.1 琴櫻(相撲) 1.5
松山 英樹(ゴルフ) 1.2 8 宇良(相撲) 0.8 8 小祝 さくら(ゴルフ) 1.3
9 岡本 和真(野球) 0.9 渋野 日向子(ゴルフ) 0.8 9 イチロー(野球) 1.0
久保 建英(サッカー) 0.9 近本 光司(野球) 0.8 宇良(相撲) 1.0
髙橋 藍(バレーボール) 0.9 長嶋 茂雄(野球) 0.8
平野 美宇(卓球) 0.8
松山 英樹(ゴルフ) 0.8
アイルトン・セナ(自動車レース) 0.8

資料:笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査」2024

スポーツライフに関する調査2024概要

調査内容
運動・スポーツ実施状況、運動・スポーツ施設、スポーツ観戦、好きなスポーツ選手、 スポーツボランティア、日常生活における身体活動、生活習慣・健康 ほか
調査対象
全国の市区町村に居住する満18歳以上の男女3,000人(男性: 1,498人、女性1,502人)
調査方法
訪問留置法による質問紙調査
地点数
300地点(大都市90地点、人口10万人以上の市122地点、人口10万人未満の市64地点、町村24地点)
調査時期
2024年6月7日~7月7日
データの使用申請

最新の調査をはじめ、過去のスポーツライフ・データのローデータ(クロス集計結果を含む)を提供しています。

活用例

  1. 政策立案:所属自治体と全国の比較や調査設計に活用(年齢や性別、地域ごとの特徴を把握)
  2. 研究:研究の導入部分の資料や仮説を立てる際に活用(現状の把握、問題提起、仮説、序論)
  3. ビジネス:商品企画や営業の場面で活用(市場調査、データの裏付け、潜在的なニーズの発見)
テーマ

スポーツライフ・データ

キーワード
年度

2024年度

担当研究者