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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

好きなスポーツ選手 (スポーツライフ・データ)

好きなスポーツ選手2022・第1位 「大谷 翔平」!
20~70歳代、幅広い層で1位獲得。井上尚弥が初の上位に。

笹川スポーツ財団は1992年から2年ごとに、全国の18歳以上を対象とした「スポーツライフに関する調査」を実施し、運動・スポーツ実施状況やスポーツ観戦率などを明らかにしてきました。
最新の調査は2022年6~7月に実施。「好きなスポーツ選手」の調査結果では、1位が大谷 翔平(29.1%)、2位・羽生 結弦(5.5%)、3位・イチロー(3.2%)、4位・井上 尚弥(2.6%)、5位・松山 英樹(2.2%)であることがわかりました(表1)。
1位の大谷 翔平は、男女別、20歳~70歳以上の各年代別でも1位となりました。なお、青少年(12~21歳)の好きなスポーツ選手でも、大谷 翔平は1位となっています(2021年10月4日発表済)。4位の井上 尚弥は初の上位です。

「スポーツライフ・データ2022」は、2023年3月に発売予定です。

【表1】好きなスポーツ選手2022(全体・性別:上位5名まで)
全体(n=2,237) 男性(n=1,166) 女性(n=1,071)
順位 選手名 % 順位 選手名 % 順位 選手名 %
1 大谷 翔平(野球) 29.1 1 大谷 翔平(野球) 29.9 1 大谷 翔平(野球) 28.3
2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 5.5 2 イチロー(野球) 4.1 2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 10.9
3 イチロー(野球) 3.2 3 井上 尚弥(ボクシング) 3.9 3 浅田 真央(フィギュアスケート) 3.0
4 井上 尚弥(ボクシング) 2.6 4 松山 英樹(ゴルフ) 3.8 4 石川 祐希(バレーボール) 2.6
5 松山 英樹(ゴルフ) 2.2 5 長嶋 茂雄(野球) 1.5 5 イチロー(野球) 2.2

資料:笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査」2022

主な調査結果

1.好きなスポーツ選手の年次推移

2012年から2022年までの好きなスポーツ選手の推移では、過去6回の調査すべてで上位10名に入るのは「イチロー」と「浅田真央」となった。両者はともに引退しているが安定した人気を誇る。2022年に初めて10位以内に入った選手は4位の「井上尚弥」ほか、6 位の「石川祐希」1.5%、 10位の「那須川天心」1.0%となっている(表2)。

【表2】好きなスポーツ選手の年次推移 2018~2022年(全体:上位10名まで)
2018年(n=2,337) 2020年(n=2,246) 2022年(n=2,237)
順位 選手名 順位 選手名 順位 選手名 %
1 羽生 結弦(フィギュアスケート) 10.6 1 羽生 結弦(フィギュアスケート) 7.8 1 大谷 翔平(野球) 29.1
2 大谷 翔平(野球) 7.7 2 イチロー(野球) 7.5 2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 5.5
3 イチロー(野球) 7.2 3 大谷 翔平(野球) 5.1 3 イチロー(野球) 3.2
4 錦織 圭(テニス) 7.1 4 大坂 なおみ(テニス) 4.9 4 井上 尚弥(ボクシング) 2.6
5 浅田 真央(フィギュアスケート) 3.7 5 浅田 真央(フィギュアスケート) 4.2 5 松山 英樹(ゴルフ) 2.2
6 本田 圭佑(サッカー) 2.7 6 錦織 圭(テニス) 4.0 6 石川 祐希(バレーボール) 1.5
7 長嶋 茂雄(野球) 2.4 7 池江 璃花子(水泳) 2.0 7 浅田 真央(フィギュアスケート) 1.4
8 長谷部 誠(サッカー) 1.7 8 渋野 日向子(ゴルフ) 1.8 8 大坂 なおみ(テニス) 1.1
松山 英樹(ゴルフ) 1.7 9 坂本 勇人(野球) 1.6 9 坂本 勇人(野球) 1.0
10 内村 航平(体操競技) 1.5 10 リオネル・メッシ(サッカー) 1.4 10 那須川 天心(格闘技) 1.0

資料:「スポーツライフに関する調査」2022

2.好きなスポーツ選手(年代別)

全体1位の「大谷翔平」は20歳代から70歳以上で1位になり、18・19歳では2位であった(表3)。全体2位の「羽生結弦」は18・19歳で1位となり、他の年代でもベスト3に入った。18・19歳から50歳代では、「井上尚弥」や「那須川天心」をはじめ、ボクシングや総合格闘技の選手が上位にみられるのが特徴である。60歳代・70歳以上では「長嶋茂雄」が入り、根強い人気がうかがえる。

【表3】好きなスポーツ選手2022(年代別:上位10名まで)
18歳・19歳(n=56) 20歳代(n=278) 30歳代(n=324) 40歳代(n=434)
順位 選手名 順位 選手名 順位 選手名 順位 選手名
1 羽生 結弦(フィギュアスケート) 10.7 1 大谷 翔平(野球) 16.5 1 大谷 翔平(野球) 21.6 1 大谷 翔平(野球) 26.0
2 石川 祐希(バレーボール) 7.1 2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 4.0 2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 6.5 2 イチロー(野球) 5.3
大谷 翔平(野球) 7.1 3 那須川 天心(格闘技) 3.2 3 イチロー(野球) 3.7 3 羽生 結弦(フィギュアスケート) 3.2
4 ステフィン・カリー(バスケットボール) 5.4 4 クリスティアーノ・ロナウド(サッカー) 2.5 井上 尚弥(ボクシング) 3.7 4 松山 英樹(ゴルフ) 3.0
5 那須川 天心(格闘技) 3.6 5 イチロー(野球) 2.2 5 浅田 真央(フィギュアスケート) 2.5 5 井上 尚弥(ボクシング) 2.8
根尾 昂(野球) 3.6 久保 建英(サッカー) 2.2 坂本 勇人(野球) 2.5 6 平野 歩夢(スノーボード) 1.8
リオネル・メッシ(サッカー) 3.6 7 朝倉 未来(格闘技) 1.8 7 ネイマール(サッカー) 2.2 7 浅田 真央(フィギュアスケート) 1.6
8 浅田 真央(フィギュアスケート) 1.8 浅田 真央(フィギュアスケート) 1.8 リオネル・メッシ(サッカー) 2.2 石川 祐希(バレーボール) 1.6
井上 尚弥(ボクシング) 1.8 ネイマール(サッカー) 1.8 9 石川 祐希(バレーボール) 1.9 三浦 知良(サッカー) 1.6
香川 真司(サッカー) 1.8 リオネル・メッシ(サッカー) 1.8 10 武尊(キックボクシング) 1.5 10 那須川 天心(ボクシング) 1.2
※8位同率選手他30名   松山 英樹(ゴルフ) 1.5 松井 秀喜(野球) 1.2
  タイガー・ウッズ(ゴルフ) 1.2
マイケル・ジョーダン(バスケットボール) 1.2
リオネル・メッシ(サッカー) 1.2
50歳代(n=389) 60歳代(n=372) 70歳以上(n=384)
順位 選手名 順位 選手名 順位 選手名
1 大谷 翔平(野球) 35.2 1 大谷 翔平(野球) 37.9 1 大谷 翔平(野球) 36.7
2 井上 尚弥(ボクシング) 5.1 2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 6.7 2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 7.0
3 羽生 結弦(フィギュアスケート) 4.9 3 松山 英樹(ゴルフ) 4.0 3 長嶋 茂雄(野球) 3.1
4 イチロー(野球) 3.6 4 石川 祐希(バレーボール) 2.2 4 松山 英樹(ゴルフ) 2.9
5 大坂 なおみ(テニス) 1.5 イチロー(野球) 2.2 5 イチロー(野球) 2.3
6 浅田 真央(フィギュアスケート) 1.3 6 井上 尚弥(ボクシング) 1.9 6 坂本 勇人(野球) 1.8
松山 英樹(ゴルフ) 1.3 7 長嶋 茂雄(野球) 1.6 7 渋野 日向子(ゴルフ) 1.6
8 王 貞治(野球) 1.0 8 大坂 なおみ(テニス) 1.3 若隆景(相撲) 1.6
佐々木 朗希(野球) 1.0 菊池 涼介(野球) 1.3 9 石川 遼(ゴルフ) 1.3
10 内田 篤人(サッカー) 0.8 渋野 日向子(ゴルフ) 1.3 原 辰徳(野球) 1.3
岡本 和真(野球) 0.8 錦織 圭(テニス) 1.3 佐々木 朗希(野球) 1.3
根尾 昂(野球) 0.8 佐藤 輝明(野球) 1.3  
平野 歩夢(スノーボード) 0.8  
三苫 薫(サッカー) 0.8
タイガー・ウッズ(ゴルフ) 0.8
ラファエル・ナダル(テニス) 0.8
ロジャー・フェデラー(テニス) 0.8

資料:「スポーツライフに関する調査」2022

今回の調査結果では、好きな選手として合計494名の名前があげられた。なかでも大谷翔平は29.1%と性別・年代を問わず圧倒的な人気を誇り、成人調査においては初の1位となった。日本人選手として20年ぶりにメジャーリーグベースボール(MLB)のアメリカン・リーグMVPを受賞し、投打にわたり数々の記録を打ち立てた活躍ぶりが反映された結果といえる。一人の選手が2割を超える支持を集めたのは、2010年のイチロー(21.1%)以来であった。4位には世界バンタム級初の3団体王者統一に成功した井上尚弥(2020年12位)、5位には2021マスターズ・トーナメントで優勝した松山英樹(同16位)と、近年の活躍が目立った選手がランクインした。

 2位の羽生結弦は3回連続、3位のイチローは本設問を設けた2002年以降、11回連続でベスト3に入り、根強い人気が続いている。スポーツイベントもコロナ前と同様に開催されるケースが増えてきており、今後の「好きな選手」の動向に注目したい。

【笹川スポーツ財団 スポーツ政策研究所 政策ディレクター 宮本 幸子


【参考】青少年の 「好きなスポーツ選手」 2021

2年ごとにわが国の幼児から青少年までを対象に、スポーツの「実施頻度」や「実施時間」、「運動強度」などの現状を明らかにする「子ども・青少年のスポーツライフに関する調査」。調査結果をまとめた『子ども・青少年のスポーツライフ・データ2021』は2022年3月に刊行しております。 青少年(12~21歳)の「好きなスポーツ選手」では、1位が大谷翔平、2位が羽生結弦、3位が大坂なおみとなりました(2021年10月4日発表済)。

【参考】12~21歳(中学生~大学生世代)の好きなスポーツ選手2021(全体・性別:上位5位)

全体(n=839) 男子(n=471) 女子(n=368)
順位 選手名 順位 選手名 順位 選手名
1 大谷 翔平(野球) 13.0 1 大谷 翔平(野球) 16.6 1 大谷 翔平(野球) 8.4
2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 3.6 2 錦織 圭(テニス) 3.0 2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 6.8
3 大坂 なおみ(テニス) 3.2 リオネル メッシ(サッカー) 3.0 3 大坂 なおみ(テニス) 6.3
4 錦織 圭(テニス) 2.7 4 坂本 勇人(野球) 2.3 4 池江 璃花子(水泳) 4.1
5 桃田 賢斗(バドミントン) 2.6 桃田 賢斗(バドミントン) 2.3 5 石川 祐希(バレーボール) 3.3

資料:笹川スポーツ財団「12歳~21歳のスポーツライフ関する調査2021」

スポーツライフに関する調査2022 概要

調査内容
運動・スポーツ実施状況、運動・スポーツ施設、スポーツクラブ・同好会・チーム、スポーツ観戦(好きなスポーツ選手含む)、スポーツボランティア、日常生活における身体活動、生活習慣・健康 他
調査対象
全国の市区町村に居住する満18歳以上の男女3,000人(男性:1,503人、女性1,497人)
地点数
300地点(大都市90地点、人口10万人以上の市122地点、人口10万人未満の市64地点、町村24地点)
調査時期
2022年6月10日~7月10日

SSFスポーツライフ調査委員会

委員長
高峰 修(明治大学 政治経済学部 教授)
委員
青野 博(公益財団法人 日本スポーツ協会 スポーツ科学研究室 室長代理)
大勝 志津穂(愛知東邦大学 人間健康学部 教授)
甲斐 裕子(公益財団法人 明治安田厚生事業団 体力医学研究所 上席研究員)
鎌田 真光(東京大学大学院 医学系研究科 講師)
佐々木 玲子(慶應義塾大学 体育研究所 教授)
澤井 和彦(明治大学 商学部 准教授)
野井 真吾(日本体育大学 体育学部 教授)
横田 匡俊(日本体育大学 スポーツマネジメント学部 准教授)
吉田 智彦(公益財団法人 笹川スポーツ財団 スポーツ政策研究所 シニア政策ディレクター)
データの使用申請

最新の調査をはじめ、過去のスポーツライフ・データのローデータ(クロス集計結果を含む)を提供しています。

活用例

  1. 政策立案:所属自治体と全国の比較や調査設計に活用(年齢や性別、地域ごとの特徴を把握)
  2. 研究:研究の導入部分の資料や仮説を立てる際に活用(現状の把握、問題提起、仮説、序論)
  3. ビジネス:商品企画や営業の場面で活用(市場調査、データの裏付け、潜在的なニーズの発見)
テーマ

スポーツライフ・データ

キーワード
年度

2022年度

担当研究者