2021年、笹川スポーツ財団(SSF)は設立30年を迎えました。
これからも国民一人ひとりがそれぞれが望むかたちで「する」「みる」「ささえる」スポーツを楽しみ、幸福を感じられる「スポーツ・フォー・エブリワン社会」の実現に向け、世の中の声に耳を傾け、歩み続けます。
多様化する社会の様々な課題を「スポーツの力」で解決するためにスポーツを超えた組織や人々と連携・協働し、ソーシャルイノベーション(変革)をもたらすわが国唯一無二のスポーツ専門のシンクタンクとして役割を果たして参ります。
2021年、笹川スポーツ財団(SSF)は設立30年を迎えました。
これからも国民一人ひとりがそれぞれが望むかたちで「する」「みる」「ささえる」スポーツを楽しみ、幸福を感じられる「スポーツ・フォー・エブリワン社会」の実現に向け、世の中の声に耳を傾け、歩み続けます。
多様化する社会の様々な課題を「スポーツの力」で解決するためにスポーツを超えた組織や人々と連携・協働し、ソーシャルイノベーション(変革)をもたらすわが国唯一無二のスポーツ専門のシンクタンクとして役割を果たして参ります。
1991年(平成3年)3月15日、坪内嘉雄 初代会長の下、わが国のあらゆるスポーツの普及、振興、育成を図り、国民の心身の健全な発達と明るく豊かな国民生活の形成に寄与することを目的に、財団法人笹川スポーツ財団を設立。スポーツ団体への助成制度「SSFスポーツエイド」を基幹事業とし、調査研究事業や国際交流事業等を積極的に展開。1997年から小野清子氏(元体操選手:1964年東京五輪銅メダリスト、元参議院議員)が会長に就任、退任する2017年まで20年間にわたりSSFを牽引する。
社会の出来事
スポーツ界の出来事
市民レベルのスポーツ団体の育成までも視野に入れた民間のスポーツ・フォア・オール振興組織の設立の可能性について1989年に日本船舶振興会(現:日本財団)が調査を開始、1990年に笹川スポーツ財団の前身である「日本スポーツ機構」を設立。スポーツ・フォア・オール先進国のアメリカ・カナダを訪問し、様々な組織の調査に注力する。
2年にわたる調査を踏まえ、文部省(現:文部科学省)の設立許可を経て「財団法人笹川スポーツ財団(SSF)」設立(笹川良一名誉会長、坪内嘉雄初代会長)。すぐさまスポーツ・フォア・オール先進国の実態調査に取り掛かり、日本の現状を把握するためスポーツ・レクリエーション団体実情調査と国民のスポーツライフに関する調査を実施。これにより日本のスポーツ・フォア・オールは欧米先進国と比べ20年遅れていることが判明、その差を埋めるべく以降数々の事業を展開する。
「日本のスポーツを元気にしたい」をテーマとしたスポーツ団体への助成制度。20年間にわたりSSFの根幹を成す事業として重要な役割を果たす。延べ8,400事業、総額50億円もの支援を通じ、日本のスポーツ振興の裾野を広げる一翼を担った。
「いつでも・どこでも・誰にでもスポーツを」をテーマに、30種類以上のニュースポーツが体験できるスポーツイベントとして東京や地方都市で開催。スポーツ団体との連携のもと約10年間、毎年秋に開催し賑わいを見せた。
設立時、日本のスポーツ実施の現状を的確に把握する必要があると考え独自の調査指標を開発。実施頻度・実施時間・運動強度の観点から実施状況の把握に成功。海外との調査結果の比較も可能となり、SSFを代表する調査となった。調査結果は「スポーツライフ・データ」として刊行。
▼スポーツライフ・データ
カナダ発祥の市民スポーツイベント。SSFは実施効果に着目し、運営ノウハウを学び、1993年に島根県・加茂町(現:雲南市)で日本国内で初実施した。現在は100自治体以上が開催し、約300万人が参加するスポーツイベントに成長した。
▼チャレンジデー
スポーツ写真を「文化」として定着させることを目的に実施。プロ・アマ問わず、毎回世界50カ国以上から約1万点の作品が寄せられ、グローバルなスポーツ写真コンテストとして世界中から注目を浴びる。入選作による写真展も各地で開催した。
それまで日本で無かったスポーツの白書として「スポーツ白書~2001年のスポーツ・フォア・オールに向けて~」を刊行。各種データや最新情報を集約し、スポーツ界への提言も掲載。これらの提言は以降のSSFの活動や事業に反映された。
▼スポーツ白書
2000年9月にスポーツ振興基本計画が発表され、スポーツを取り巻く環境は大きく変化しつつある中、設立10年を迎え、走り抜いてきた10年間を振り返り、助成機能を兼ね備えたスポーツ情報センターを新たな組織目標に掲げ、再スタートを切る。スローガンも2002年より、スポーツ・フォー・オールから「スポーツ・フォー・エブリワン(※)」に移行し、アクティブスポーツライフ環境の充実を図るため、事業を通じた新たな仕組づくりに注力した。(※ スポーツを行う「みんな(all)」を一つの固まりとして捉えるのではなく、一人ひとりの「個の集合体(everyone)」として捉えた考えのもの)
社会の出来事
スポーツ界の出来事
成人の調査とは別の枠組みで、10代を対象とした「青少年のスポーツライフ・データ(10代のスポーツライフに関する調査)」を実施。青少年の運動・スポーツ実施の二極化が明らかとなる。
▼スポーツライフ・データ
マリンスポーツの振興を目的に真夏の湘南海岸で毎年開催。多くのマリンスポーツ団体等の協力のもと「湘南の風物詩」として定着。2009年以降は運営を地元組織に継承し、今も盛況に開催されている。
©東京マラソン財団
1995年、当時日本財団の会長の曽野綾子氏の就任会見を機に、1996年から実現に向け活動を開始。神宮外苑ロードレース、東京シティロードレースを経て「東京マラソン」の実現までに実に11年余りの歳月を費やす。SSFはボランティアの運営全般に携わる。
幼少年期の子どもを対象とした「子どものスポーツライフ・データ(4~9歳のスポーツライフに関する調査)」を実施。8歳頃からすでに運動・スポーツ実施の二極化がはじまっていることが明らかとなる。
▼スポーツライフ・データ
「日本のスポーツ100年」を迎えた2011年に制定されたスポーツ基本法に基づき、2012年3月「スポーツ基本計画」が文部科学省から発表される。これに呼応する形で設立20年の節目を迎えた2011年より研究調査活動を軸とした組織運営に転換。民間、非営利、独立のわが国唯一無二のスポーツ専門のシンクタンクとして新たな一歩を踏み出す。同時期に公益法人の制度改革に伴い、法人格も財団法人からより社会的に信頼性が求められる公益財団法人へと移行。組織の転換を機に、SSFの基幹事業として20年の歳月を費やし一定の成果と役割を果たしたスポーツ団体の育成から、スポーツの振興に携わる人材(人財)の育成を目的とした事業に着手する。組織内にスポーツ政策研究所を設置し、シンクタンクとしての機能向上、国内外におけるネットワークの構築・強化にも注力する。2017年より渡邉一利氏が理事長就任。
社会の出来事
スポーツ界の出来事
スポーツに関する人文・社会科学領域の研究への資金援助(助成)を通じて、スポーツ振興に寄与する研 究環境の充実及び研究者の交流の促進を図り、スポーツ政策への包括的な政策提言の土台を 築くことを目標に実施
スポーツの現状や将来に問題意識を持つ大学3年生が政策提 言を持ち寄る政策大会。次世代研究者のネットワークの構築と人 材育成を図ることを目的に実施。2019年からSport Policy for Japan企画委員会と日本スポーツ産業学会による共催
SSFが発行する研究レポートのポイントをわかりやすく解説した政策提言ツール。主にスポーツ振興に携わる政府関係者(超党派スポーツ議員連盟)やメディア、自治体関係者、大学図書館等に配布
日本のスポーツを牽引し足跡を残した方々、世界で頂点を極めた方々へのインタビュー企画。スポーツ史をシンプルにひも解き、包括的にスポーツへの理解を深めることを目的に実施
▼スポーツ歴史の検証
日本のスポーツに関する諸課題をテーマに、講義を通じてスポーツ・フォー・エブリワン社会の在り方についてともに考えることを目的とした一般の方を対象にした少人数制の勉強会
子どもの体力・運動能力の低下等の社会課題を背景に子どものスポーツ実施の現状把握を行うべく、2001年から10代を対象、2009年から4~9歳を対象とした調査を実施。2017年より、それまでまとめてきた調査報告書を1冊に集約した。
▼スポーツライフ・データ
世界中からスポーツ・フォー・オール関係者が集う国際会議。11月に都内で開催された。日本での開催は1993年以来。
TAFISA-JAPAN(SSFも加盟)が主催し、「スポーツ・フォー・オール 伝統と革新」のテーマのもと、78カ国638名の参加により盛会のうちに幕を閉じた。
▼TAFISAワールドコングレス2019東京
SSF政策提言2017・地域スポーツの実現のために、SSFが提唱する、地域の主要な既存スポーツ推進団体を母体とする新たな地域スポーツプラットフォームの実践研究がスタート。2019年9月に持続可能な運営体制・しくみの構築を目的に、9団体で構成する、角田市版地域スポーツ運営組織(RSMO)「スポーツネットワークかくだ」を設立した。
▼スポーツネットワークかくだの運営
社会の出来事
スポーツ界の出来事
中期経営計画「GOAL2025」を策定。調査・研究から得られた成果を実践・連携に活用し、「スポーツによる健康寿命の延伸」「幼少期から高齢期までアクティブな市民」「年代、国籍、障害の有無を超えて共に支え合うまちづくり(共生・共助)」の実現を目指す。
2022年6月、第27回TAFISAワールドコングレスが開催され、総会にてSSF常務理事の玉澤がTAFISA新理事に就任した。
▼玉澤がTAFISA新理事に就任
1993年からSSFが国内のコーディネート役を務めてきた住民総参加型スポーツイベント「チャレンジデー」は2023年度をもって終了。これまでに延べ2,325の自治体・地域で開催され、3,600万人以上に参加いただいた。
▼チャレンジデー事業終了のお知らせ