2021年6月から7月にかけて「子ども・青少年のスポーツライフ・データ(4~21歳のスポーツライフに関する調査)」を実施しました。過去1年間に体育館・スタジアム等へ足を運んで直接スポーツを観戦した12~21歳の青少年は全体の18.4%と、調査項目を追加した2010年以降最も低い割合を示しました。テレビやスマートフォンなどでスポーツの試合を観戦した者は全体の65.0%と、調査項目を追加した2013年以降減少が続いています。
1.直接スポーツ観戦率の年次推移(2010~2021年):全体・性別
直接スポーツ観戦率は、全体では2021年に18.4%とこれまでの調査で最も低い値を記録した。観戦率は2010年46.1%から2019年37.2%にかけて10年の間に8.9ポイント減少したが、2019年から2021年にかけては新型コロナウイルス感染拡大に伴う直接観戦の機会減少により、2年の間に18.8ポイント減少と大幅に下がる結果となった。性別にみると、男子23.4%、女子13.3%と男子が10.1ポイント高く、これまでの傾向と同様であった。
2.テレビやスマートフォンなどのメディアによるスポーツ観戦率の年次推移(2013~2021年):全体・性別
テレビやスマートフォンなどのメディアによるスポーツ観戦率は、2013年87.9%から減少を続け2021年は65.0%であった。性別にみると、男子が74.1%、女子が55.7%であり、男子が女子より18.4ポイント高い。男女差は、2013年に3.0ポイント、2015年に4.0ポイント、2017年に5.2ポイント、2019年に10.2ポイント、2021年に18.4ポイントと2013年以降徐々に拡大している。
3.直接観戦したスポーツ:全体・性別
2021年に12~21歳が直接観戦したスポーツをみると、全体では「プロ野球(NPB)」の観戦率が5.4%と最も高く、次いで「高校野球」3.5%、「サッカー(高校、大学、JFLなど)」2.6%、「Jリーグ(J1、J2、J3)」2.3%、「バスケットボール(高校、大学、WJBLなど)」1.9%であった。性別にみると、男女ともに「プロ野球(NPB)」(男子7.5%、女子3.2%)の観戦率が最も高く、次いで「高校野球」(男子4.6%、女子2.3%)であった。3位以降は、男子では「サッカー(高校、大学、JFLなど)」3.8%、「Jリーグ(J1、J2、J3)」3.5%、「プロバスケットボール(Bリーグ)」1.8%が続く。女子では「バスケットボール(高校、大学、WJBLなど)」2.2%、「マラソン・駅伝」2.0%、「サッカー(高校、大学、JFLなど)」「バレーボール(高校、大学、Vリーグなど)」1.4%が続いた。
4.テレビやスマートフォンなどのメディアで観戦したスポーツ:全体・性別
テレビやスマートフォンなどのメディアで観戦したスポーツをみると、全体では「プロ野球(NPB)」が32.4%と最も高く、次いで「サッカー日本代表試合(五輪代表を含む)」21.4%、「高校野球」20.6%、「メジャーリーグ(アメリカ大リーグ)」20.5%、「マラソン・駅伝」14.9%であった。性別にみると、男子は「プロ野球(NPB)」40.1%が最も高く、次いで「メジャーリーグ(アメリカ大リーグ)」30.0%、「サッカー日本代表試合(五輪代表を含む)」28.8%、「高校野球」25.1%、「海外のプロサッカー(ヨーロッパ、南米など)」22.9%となり、野球とサッカーが上位にあがる。女子は「プロ野球(NPB)」24.5%が最も高く、次いで「高校野球」16.0%、「マラソン・駅伝」14.3%、「サッカー日本代表試合(五輪代表を含む)」13.9%、「プロテニス」11.2%となる。多くの種目で男子の観戦率が高いものの、「マラソン・駅伝」と「プロテニス」では男女差がほとんどみられない。