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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

水泳(スイミング)人口(子ども)

【4~11歳(未就学児、小学生)】371万人/男子:194万人/女子:177万人
 水泳人口(子ども)

 笹川スポーツ財団では、2023年6月から7月にかけて「子ども・青少年のスポーツライフ・データ(4~21歳のスポーツライフに関する調査)」を実施しました。4~11歳の水泳(スイミング)人口(実施人口)は371万人、男子194万人、女子177万人となりました。

 この「子ども・青少年のスポーツライフ・データ」の中から、水泳(スイミング)人口(実施人口)・実施率の推移を解説します。

1.年1回以上の「水泳(スイミング)」実施率の推移(2010~2023年):全体・性別(4~11歳)

 2023年の年1回以上の実施率は全体45.7%、男子46.5%、女子44.8%であった。調査開始の2010年と比較すると全体は0.3ポイント減(46.0%→45.7%)、男子は1.0ポイント減(47.5%→46.5%)、女子は0.5ポイント増(44.3%→44.8%)となった。 2021年は新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)による行動制限の影響により減少したと予想され、2023年は2021年より全体で8.5ポイント増加(37.2%→45.7%)し、2019年の水準と同程度を示した。実施率の推移は、全体、男女ともに同様の動きを示しており、2010年から2023年まで概ね横ばいであった。

表1 年1回以上の「水泳(スイミング)」推計人口・実施率の推移(2010~2023年):全体・性別 (4~11歳)
2010 2012 2013 2015 2017 2019 2021 2023
全体 実施率(%) 46.0 49.9 52.8 47.1 47.4 46.1 37.2 45.7
推計人口(万人) 433 460 471 413 409 390 307 371
男子 実施率(%) 47.5 50.1 55.7 48.3 48.9 46.3 38.3 46.5
推計人口(万人) 229 237 255 217 216 201 162 194
女子 実施率(%) 44.3 49.7 49.7 45.9 45.6 45.8 36.1 44.8
推計人口(万人) 203 224 216 196 192 189 145 177

注1)推計人口は 住民基本台帳人口(4~11歳)(人)に実施率(%)を乗じて算出
注2)推計値を算出する際に端数が発生するため、全体の人口と男子・女子を合計した人口は必ずしも一致しない
笹川スポーツ財団「子ども・青少年のスポーツライフに関する調査報告書」(2010~2023)より作成

 2023年の4~11歳の水泳(スイミング)の推計人口は371万人である。2010年の433万人から約60万人減少した。2023年の推計人口を性別にみると、男子は194万人と2010年の229万人から35万人程度減少し、女子は177万人で2010年の203万人から約25万人減少した。

2.年1回以上の「水泳(スイミング)」実施率の推移(2010~2023年):年代別(4~11歳)

 年代別の実施率をみると、小学3・4年生が57.9%と最も高く、続いて小学1・2年生47.0%、小学5・6年生42.0%、未就学児31.5%であった。年代別の推移をみると、2017年まで小学5・6年生の実施率は小学3・4年生と同様にほかの年代よりも高かったが、2019年には小学1・2年生が小学5・6年生を上回った。小学3・4年生の実施率はほかの年代よりも高い傾向を示し、2023年は57.9%と6割近い実施率となった。未就学児は多少の増減はあるものの、調査開始の2010年以降概ね30%台で推移している。

表2 年1回以上の「水泳(スイミング)」実施率の推移(2010~2023年):年代別(4~11歳)(%)
2010 2012 2013 2015 2017 2019 2021 2023
全体 未就学児(4,5歳) 34.2 45.8 34.4 31.3 35.9 35.1 30.3 31.5
小学1・2年生(6,7歳) 46.3 46.1 53.3 48.5 45.0 49.4 39.8 47.0
小学3・4年生(8,9歳) 49.6 53.7 58.0 51.9 51.0 55.0 43.6 57.9
小学5・6年生(10,11歳) 50.1 51.3 59.2 50.6 51.6 43.6 34.6 42.0
男子 未就学児(4,5歳) 38.6 47.6 35.6 32.6 38.0 35.4 30.3 34.3
小学1・2年生(6,7歳) 48.2 45.9 57.7 51.5 46.8 49.7 41.7 43.6
小学3・4年生(8,9歳) 50.0 54.5 59.8 55.4 53.5 51.9 44.7 61.5
小学5・6年生(10,11歳) 51.2 49.4 63.8 45.2 52.3 45.9 36.6 43.1
女子 未就学児(4,5歳) 29.5 44.5 33.1 29.8 33.3 34.9 30.4 28.6
小学1・2年生(6,7歳) 44.0 46.3 48.4 45.2 43.0 49.0 37.9 50.6
小学3・4年生(8,9歳) 49.3 52.9 56.2 48.4 48.1 58.5 42.6 54.2
小学5・6年生(10,11歳) 49.2 53.4 53.6 55.6 50.9 41.2 32.5 40.8

笹川スポーツ財団「子ども・青少年のスポーツライフに関する調査報告書」(2010~2023)より作成

3.週1回以上の「水泳(スイミング)」実施率の推移(2010~2023年):全体・性別(4~11歳)

 全体の週1回以上の実施率は、21.3%と、コロナ禍による影響を受けたと思われる2021年から0.5ポイント増であった。2023年は、調査を開始した2010年と比べて0.9ポイント減り、推計人口は約35万人減の173万人となった。性別に年次推移をみると、男女ともに概ね同様の推移を示し2017年以降は減少傾向が続く。女子の2023年の実施率は2021年よりも更に低下し調査開始以降、過去最低となった。男子の実施率は2023年23.7%であり、推計人口は2010年から約20万人減少し99万人、女子の実施率は18.8%、推計人口は2010年より15万人減の74万人となった。

表3 週1回以上の「水泳(スイミング)」推計人口・実施率の推移(2010~2023年):全体・性別 (4~11歳)
2010 2012 2013 2015 2017 2019 2021 2023
全体 実施率(%) 22.2 22.1 27.9 24.9 27.5 25.3 20.8 21.3
推計人口(万人) 209 204 249 218 237 214 172 173
男子 実施率(%) 25.0 23.2 30.6 27.0 29.7 28.4 22.1 23.7
推計人口(万人) 120 110 140 121 131 123 93 99
女子 実施率(%) 19.3 20.9 25.0 22.7 24.9 22.0 19.4 18.8
推計人口(万人) 89 94 109 97 105 91 78 74

注1)推計人口は住民基本台帳人口(4~11歳)(人)に実施率(%)を乗じて算出
注2)推計値を算出する際に端数が発生するため、全体の人口と男子・女子を合計した人口は必ずしも一致しない
笹川スポーツ財団「子ども・青少年のスポーツライフに関する調査報告書」(2010~2023)より作成

「子ども・青少年のスポーツライフ・データ2023」調査概要

調査目的:本調査はわが国の子どもや青少年(4~21歳)の運動・スポーツ活動の実態を総合的に把握し、スポーツ・フォー・エブリワンの推進に役立つ基礎資料とすることを目的としている。

4~11歳のスポーツライフに関する調査 12~21歳のスポーツライフに関する調査
母集団 全国の市区町村に在住する4~11歳 全国の市区町村に在住する12~21歳
標本数 2,400人 3,000人
抽出方法 層化二段無作為抽出法
調査方法 訪問留置法による質問紙調査(4~11歳は個別聴取法併用)
調査時期 2023年6月24日~7月21日
有効回収数(率) 1,350(56. 3%) 1,495(49.8%)
主な調査項目 運動・スポーツ実施状況、運動・スポーツ施設、スポーツクラブ・運動部、習いごと、スポーツ観戦、スポーツボランティア、好きなスポーツ選手、健康認識・生活習慣、身体活動、個人属性 等
データの使用申請

最新の調査をはじめ、過去のスポーツライフ・データのローデータ(クロス集計結果を含む)を提供しています。

活用例

  1. 政策立案:所属自治体と全国の比較や調査設計に活用(年齢や性別、地域ごとの特徴を把握)
  2. 研究:研究の導入部分の資料や仮説を立てる際に活用(現状の把握、問題提起、仮説、序論)
  3. ビジネス:商品企画や営業の場面で活用(市場調査、データの裏付け、潜在的なニーズの発見)
テーマ

スポーツライフ・データ

キーワード
年度

2023年度

担当研究者