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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

青少年の好きなスポーツ選手 ランキング(2021)

大谷翔平(野球)が前回調査に続き第1位

青少年の「好きなスポーツ選手」2021 大谷翔平が前回調査に続き第1位
2位 羽生結弦、3位 大坂なおみ。桃田賢斗と池江璃花子が初の上位に。

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笹川スポーツ財団では、2年ごとにわが国の幼児から青少年までを対象に、スポーツの「実施頻度」や「実施時間」、「運動強度」などを調査し、現状を明らかにしてきました(子ども・青少年のスポーツライフに関する調査)。

最新の調査は2021年6~7月に実施。青少年(12~21歳)の「好きなスポーツ選手」調査結果で、1位が大谷翔平、2位が羽生結弦、3位が大坂なおみであることが分かりました(図表1)。1位の大谷翔平は前回調査(2019年)に続き1位で、2位と9.4ポイント差となっています。

これらの調査結果を含む「子ども・青少年のスポーツライフ・データ2021」は、2022年3月に刊行予定です。

【図表1】12~21歳(中学生~大学生世代)の好きなスポーツ選手2021(全体・性別:上位5位)

全体(n=839) 男子(n=471) 女子(n=368)
順位 選手名 順位 選手名 順位 選手名
1 大谷 翔平(野球) 13.0 1 大谷 翔平(野球) 16.6 1 大谷 翔平(野球) 8.4
2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 3.6 2 錦織 圭(テニス) 3.0 2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 6.8
3 大坂 なおみ(テニス) 3.2 リオネル メッシ(サッカー) 3.0 3 大坂 なおみ(テニス) 6.3
4 錦織 圭(テニス) 2.7 4 坂本 勇人(野球) 2.3 4 池江 璃花子(水泳) 4.1
5 桃田 賢斗(バドミントン) 2.6 桃田 賢斗(バドミントン) 2.3 5 石川 祐希(バレーボール) 3.3

資料:笹川スポーツ財団「12歳~21歳のスポーツライフ関する調査2021」

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、現地で直接観戦できる機会が少ない時期の調査であったが、好きなスポーツ選手には合計293名の名前が挙げられた。

なかでも、メジャーリーグベースボール(MLB)ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は2位と9.4ポイント差をつけ1位となった。2021年6月、7月のアメリカン・リーグ月間最優秀選手(MVP)の獲得や、日本人選手シーズン最多本塁打など今シーズンの活躍ぶりが調査結果に反映されたと考えられる。全体の上位4選手は2019年調査から変化はなく、世界で継続的に活躍している選手の名前が挙がっている。

性別にみると2~4位の選手は男女で異なり、男子は全員男性選手だが、女子では女性選手がランクインし種目にも違いがみられる。学校期別の結果は、大谷翔平がいずれも1位であり、性別や年齢に関係なく今シーズンの活躍ぶりが注目されている。

笹川スポーツ財団 スポーツ政策研究所 政策オフィサー 鈴木 貴大

【主な調査結果】

1. 12~21歳の好きなスポーツ選手・経年変化(2017~2021年)

12~21歳の好きなスポーツ選手は「大谷翔平」が、2位と9.4ポイント差をつけ1位となった(図表2)。大谷翔平は大リーグの新人王を受賞した2018年以降、打者に専念したシーズンもあったものの、今シーズンは投打で好成績を収め、ベーブ・ルース以来の二刀流の活躍は、全米、日本のみならず世界中から大きな注目を浴びた。

2017年から3調査連続2位の「羽生結弦」は、2021年に世界フィギュアスケート選手権で3位となるなど継続して活躍している。2019年から3位に上がった「大坂なおみ」は、2020年全米オープン優勝や2021年全豪オープン優勝など引き続き優秀な成績を収めており、今回の調査でも3位を維持している。上位4選手に2019年から変化はみられないものの、前回調査まで10位圏外だった「桃田賢斗」と「池江璃花子」がそれぞれ5位と6位にランクインした。

【図表2】好きなスポーツ選手の年次推移(2017年~2021年)12~21歳(中学生~大学生年代)

2017年(n=839) 2019年(n=906) 2021年(n=839)
順位 選手名 順位 選手名 順位 選手名
1 錦織 圭(テニス) 8.8 1 大谷 翔平(野球) 6.0 1 大谷 翔平(野球) 13.0
2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 5.2 2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 5.5 2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 3.6
3 大谷 翔平(野球) 3.0 3 大坂 なおみ(テニス) 5.4 3 大坂 なおみ(テニス) 3.2
4 浅田 真央(フィギュアスケート) 2.7 4 錦織 圭(テニス) 4.3 4 錦織 圭(テニス) 2.7
5 イチロー(野球) 2.6 5 イチロー(野球) 3.3 5 桃田 賢斗(バドミントン) 2.6
6 クリスティアーノ ロナウド(サッカー) 2.1 6 八村 塁(バスケットボール) 2.2 6 池江 璃花子(水泳) 2.0
7 石川 祐希(バレーボール) 2.0 7 坂本 勇人(野球) 2.0 坂本 勇人(野球) 2.0
リオネル メッシ(サッカー) 2.0 8 久保 建英(サッカー) 1.8 8 八村 塁(バスケットボール) 1.9
9 水谷 隼(卓球) 1.9 リオネル メッシ(サッカー) 1.8 9 石川 祐希(バレーボール) 1.8
10 木村 沙織(バレーボール) 1.8 10 石川 祐希(バレーボール) 1.2 10 リオネル メッシ(サッカー) 1.7
宇野 昌麿(フィギュアスケート) 1.2
サニブラウン アブデル ハキーム(陸上競技) 1.2

資料:笹川スポーツ財団「12~21歳のスポーツライフ関する調査」(2017~2021)

2. 学校期別の好きなスポーツ選手

学校期別にみると「大谷翔平」が中学校期12.5%、高校期12.2%、大学期11.6%、勤労者18.9%といずれの学校期においても1位であり、高い人気を示した(図表3)。中学校期では「坂本勇人」と「大坂なおみ」(4.2%)、高校期では「大坂なおみ」(4.7%)、大学期では「羽生結弦」(7.4%)、勤労者では「錦織圭」「羽生結弦」「山川穂高」(3.3%)が2位で続いた。

【図表3】学校期別の好きなスポーツ選手 12~21歳(中学生~大学生年代)

中学校期(n=263) 高校期(n=255)
順位 選手名 順位 選手名
1 大谷 翔平(野球) 12.5 1 大谷 翔平(野球) 12.2
2 大坂 なおみ(テニス) 4.2 2 大坂 なおみ(テニス) 4.7
坂本 勇人(野球) 4.2 3 錦織 圭(テニス) 3.9
4 八村 塁(バスケットボール) 3.4 4 池江 璃花子(水泳) 2.7
桃田 賢斗(バドミントン) 3.4 桃田 賢斗(バドミントン) 2.7
6 羽生 結弦(フィギュアスケート) 2.7 6 イチロー(野球) 2.4
7 池江 璃花子(水泳) 2.3 7 髙橋 藍(バレーボール) 2.0
8 ネイマール(サッカー) 1.9 八村 塁(バスケットボール) 2.0
リオネル メッシ(サッカー) 1.9 本田 圭佑(サッカー) 2.0
10 伊藤 美誠(卓球) 1.5 10 浅田 真央(フィギュアスケート) 1.6
西田 有志(バレーボール) 1.5 石川 祐希(バレーボール) 1.6
水谷 隼(卓球) 1.5 西田 有志(バレーボール) 1.6
柳田 悠岐(野球) 1.5 羽生 結弦(フィギュアスケート) 1.6
吉田 沙保里(レスリング) 1.5 吉田 沙保里(レスリング) 1.6
デビッド ベッカム(サッカー) 1.5 リオネル メッシ(サッカー) 1.6
大学期(n=215) 勤労者(15~21歳)(n=90)
順位 選手名 順位 選手名
1 大谷 翔平(野球) 11.6 1 大谷 翔平(野球) 18.9
2 羽生 結弦(フィギュアスケート) 7.4 2 錦織 圭(テニス) 3.3
3 石川 祐希(バレーボール) 3.3 羽生 結弦(フィギュアスケート) 3.3
錦織 圭(テニス) 3.3 山川 穂高(野球) 3.3
5 桃田 賢斗(バドミントン) 2.8 5 浅田 真央(フィギュアスケート) 2.2
6 柳田 悠岐(野球) 2.3 イチロー(野球) 2.2
7 池江 璃花子(水泳) 1.9 宇野 昌麿(フィギュアスケート) 2.2
大坂 なおみ(テニス) 1.9 大迫 勇也(サッカー) 2.2
9 イチロー(野球) 1.4 木村 沙織(バレーボール) 2.2
古賀 紗理那(バレーボール) 1.4 那須川 天心(キックボクシング) 2.2
坂本 勇人(野球) 1.4 リオネル メッシ(サッカー) 2.2
ウサイン ボルト(陸上競技) 1.4
クリスティアーノ ロナウド(サッカー) 1.4
コービー ブライアント(バスケットボール) 1.4
ステファン カリー(バスケットボール) 1.4
リオネル メッシ(サッカー) 1.4

資料:笹川スポーツ財団「12~21歳のスポーツライフ関する調査2021」

【調査概要】

調査内容
運動・スポーツ実施状況、運動・スポーツ施設、スポーツクラブ・運動部、運動・スポーツへの意識、スポーツ観戦、好きなスポーツ選手、スポーツボランティア、日常生活における身体活動、生活習慣・健康 他
調査対象
全国の市区町村に在住する12~21歳の男女3,000人
地点数
225地点(大都市61地点、人口10万人以上の市96地点、人口10万人未満の市50地点、町村18地点)
調査時期
2021年6月26日~7月22日
回収数
1,663(55.4%)
SSFスポーツライフ調査委員会
委員長  高峰   修   明治大学 政治経済学部 教授
委員   青野   博   公益財団法人 日本スポーツ協会 スポーツ科学研究室 室長代理
委員   大勝 志津穂   愛知東邦大学 人間健康学部 教授
委員   甲斐  裕子   公益財団法人 明治安田厚生事業団 体力医学研究所 上席研究員
委員   鎌田  真光   東京大学大学院 医学系研究科 講師
委員   佐々木 玲子   慶応義塾大学 体育研究所 教授
委員   澤井  和彦   明治大学 商学部 准教授
委員   野井  真吾   日本体育大学 体育学部 教授
委員   横田  匡俊   日本体育大学 スポーツマネジメント学部 准教授
委員   吉田  智彦   笹川スポーツ財団 研究調査グループ シニア政策ディレクター
データの使用申請

最新の調査をはじめ、過去のスポーツライフ・データのローデータ(クロス集計結果を含む)を提供しています。

活用例

  1. 政策立案:所属自治体と全国の比較や調査設計に活用(年齢や性別、地域ごとの特徴を把握)
  2. 研究:研究の導入部分の資料や仮説を立てる際に活用(現状の把握、問題提起、仮説、序論)
  3. ビジネス:商品企画や営業の場面で活用(市場調査、データの裏付け、潜在的なニーズの発見)
テーマ

スポーツライフ・データ

キーワード
年度

2021年度

担当研究者