2016年6月~7月に全国の18歳以上の『スポーツライフに関する調査』を実施いたしました。
2020年東京オリンピック・パラリンピックをちょうど3年後に控え、日本のスポーツボランティアの実施希望状況をあらためてご報告いたします。
○推計人口の算出方法:実施率や希望率に、満18 歳以上の人口(「1 億630万916 人」:2015 年1 月1日現在の住民基本台帳による)を乗ずる
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スポーツ政策研究所を組織し、Mission&Visionの達成に向けさまざまな研究調査活動を行います。客観的な分析・研究に基づく実現性のある政策提言につなげています。
自治体・スポーツ組織・企業・教育機関等と連携し、スポーツ推進計画の策定やスポーツ振興、地域課題の解決につながる取り組みを共同で実践しています。
「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。
日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。
2020年東京オリンピック 推計1,084万人
パラリンピックは 推計967万人
2016年6月~7月に全国の18歳以上の『スポーツライフに関する調査』を実施いたしました。
2020年東京オリンピック・パラリンピックをちょうど3年後に控え、日本のスポーツボランティアの実施希望状況をあらためてご報告いたします。
○推計人口の算出方法:実施率や希望率に、満18 歳以上の人口(「1 億630万916 人」:2015 年1 月1日現在の住民基本台帳による)を乗ずる
東京オリンピックでのボランティア実施希望率をみると、全体では10.2%であり、推計人口は1,084万人となる。性別にみると男性9.7%、女性10.8%であり、女性が男性を上回っている。年代別にみると、18・19歳が最も高く28.4%、次いで20歳代17.0%と、若い年代ほど実施希望率は高い。
また、東京パラリンピックのボランティア実施希望率をみると、全体では9.1%であり、推計人口は967万人となる。性別にみると、男性8.7%、女性9.5%であり、東京オリンピックと同様、女性が男性を上回っている。年代別にみると、18・19歳が24.3%と最も高く、次いで20歳代14.2%と、若い年代ほど実施希望率は高い結果であった。
東京オリンピック・パラリンピックでは9 万人以上のボランティアの活躍が想定されている。2020年に向けては、今回の調査結果からもわかる潜在的な担い手の掘り起しが求められる。また、リーダーやコーディネーター役となる人材の発掘・育成など、継続的な取り組みが望まれる。
【図1】東京オリンピック・パラリンピックボランティア実施希望率(全体・性別・年代別)
注)実施希望率:「あなたは2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックでボランティアをしたいと思いますか」という問いに対する、「ぜひ行いたい」「できれば行いたい」の回答を合わせたもの。
笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査報告書」2016 より
日常的なスポーツボランティアの実施率と実施希望率を図2に示した。全体をみると実施率は6.7%(推計人口712万人)、実施希望率は13.9%(推計人口1,478万人)であった。性別にみると、実施率は男性8.1%、女性5.4%、実施希望率は男性16.6%、女性11.3%であり、実施率と実施希望率ともに女性に比べて男性の割合が高い。実施希望率を、年代別にみると18・19歳(31.1%)が最も高く次いで20歳代(16.8%)であり、若い年代において希望する割合が高い結果となった。
【図2】スポーツボランティア実施率および実施希望率(全体・性別・年代別)
注)実施希望率:「今後、あなたはスポーツにかかわるボランティア活動を行いたいと思いますか」という問いに対する、「ぜひ行いたい」「できれば行いたい」の回答を合わせたもの。
笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査報告書」2016(P.103 【図6-2】)
スポーツボランティアの実施希望者に対して、希望する活動内容をたずねた(表1)。男女ともに「地域のスポーツイベントの運営や世話」(男性53.4%、女性56.5%)が最も高く、半数を占める。次いで、男性は「日常的なスポーツの指導」33.6%、女性は「日常的な団体・クラブの運営や世話」26.2%が高い割合を示した。「全国・国際的なスポーツイベントの運営や世話」は全体の5位(15.4%)であったが、女性では19.6%で3位となっている。男性は日常的なスポーツの指導や審判、女性は規模を問わずイベントの運営や世話を希望する割合が高い状況がみてとれる。
スポーツボランティアの内容 | 全体(n=415) | 男性(n=247) | 女性(n=168) |
---|---|---|---|
地域のスポーツイベントの運営や世話 | 1位 54.7 | 1位 53.4 | 1位 56.5 |
日常的な団体・クラブの運営や世話 | 2位 26.7 | 3位 27.1 | 2位 26.2 |
日常的なスポーツの指導 | 3位 23.6 | 2位 33.6 | 5位 8.9 |
日常的なスポーツ施設の管理の手伝い | 4位 17.8 | 5位 17.4 | 4位 18.5 |
全国・国際的なスポーツイベントの運営や世話 | 5位 15.4 | 12.6 | 3位 19.6 |
日常的なスポーツの審判 | 14.2 | 4位 18.6 | 7.7 |
地域のスポーツイベントでの審判 | 10.8 | 14.6 | 5.4 |
全国・国際的なスポーツイベントでの審判 | 3.6 | 4.5 | 2.4 |
スポーツ情報誌やホームページ作成の手伝い | 3.1 | 3.6 | 2.4 |
資料:笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査報告書」2016 (p.106 【表6-2】)
最新の調査をはじめ、過去のスポーツライフ・データのローデータ(クロス集計結果を含む)を提供しています。
活用例
スポーツライフ・データ
2016年度