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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

10代の卓球人口

10代(小中高生、大学生など)の卓球人口(実施人口)は200万人、男子117万人、女子82万人
 卓球人口

笹川スポーツ財団では、2023年6月から7月にかけて「子ども・青少年のスポーツライフ・データ(4~21歳のスポーツライフに関する調査)」を実施しました。10代の卓球人口(実施人口)は200万人、男子117万人、女子82万人となりました。

この「子ども・青少年のスポーツライフ・データ」の中から、卓球人口(実施人口)・実施率の推移を解説します。

1.年1回以上の「卓球」実施率の推移(2001~2023年):全体・性別 (10~19歳)

 2023年の年1回以上の実施率は全体18.3%、男子20.9%、女子15.4%であった。調査開始の2001年からの推移をみると、調査年度によって増減はあるものの約20年間で実施率に顕著な変化はみられなかった。実施率の推移を性別にみると全体と同様の傾向を示し、男女ともに2001年から大きな変化はなく、男子はほとんどの年度で20%台、女子は15%前後で推移している。年1回以上の実施率は2005年と2017年に高い値を示したが、2017年以降は減少傾向であり、特に男子は2017年から2023年にかけて7.2ポイント減少した。

表1 年1回以上の「卓球」推計人口・実施率の推移(2001~2023年):全体・性別 (10~19歳)
2001 2005 2009 2011 2013 2015 2017 2019 2021 2023
全体 実施率(%) 19.4 21.7 18.4 15.2 18.5 19.6 22.7 18.9 16.3 18.3
推計人口(万人) 267 279 223 182 221 232 263 215 182 200
男子 実施率(%) 23.4 26.6 23.6 18.9 23.2 24.0 28.1 22.9 19.8 20.9
推計人口(万人) 164 175 147 116 142 146 167 133 113 117
女子 実施率(%) 15.3 16.8 13.0 11.5 13.3 15.1 16.5 14.6 12.8 15.4
推計人口(万人) 103 105 77 67 77 87 93 81 70 82

注1)推計人口は住民基本台帳の10代人口(人)に実施率(%)を乗じて算出
注2)推計値を算出する際に端数が発生するため、全体の人口と男子・女子を合計した人口は必ずしも一致しない
笹川スポーツ財団「子ども・青少年のスポーツライフに関する調査報告書」(2001~2023)より作成

 2023年の10代の卓球の推計人口は200万人であり、2001年の267万人から約60万人減となった。男子は2001年の164万人から2023年は117万人と50万人近く減少し、女子は2001年の103万人から2023年は82万人に減少した。実施率に大きな変化はなかったものの、わが国における10代の人口が減少しているため推計人口は減少傾向にあると考えられる。

2.年1回以上の「卓球」実施率の推移(2001~2023年):年代別 (10~19歳)

 年代別の実施率をみると、2023年の実施率は小学生年代(10,11歳)が21.4%で最も高く、中学生年代(12~14歳)20.0%、高校生年代(15~17歳)15.7%、大学生年代(18,19歳)14.5%と続く。いずれの調査年度においても小・中学生年代の実施率が高校・大学生年代よりも高い結果となった。実施率の推移をみると、小学生年代と中学生年代は2017年をピークに減少しており、2017年から2023年にかけて小学生年代では4.8ポイント、中学生年代では9.8ポイント減った。高校生年代は2015年の20.1%をピークに2023年までに4.4ポイント減少した。一方、大学生年代は2001年から2015年にかけてゆるやかに減少し、その後は横ばいから微増で推移している。

表2 年1回以上の「卓球」実施率の推移(2001~2023年):年代別(10~19歳)  (%)
2001 2005 2009 2011 2013 2015 2017 2019 2021 2023
全体 小学生年代(10,11歳) 22.7 23.9 21.4 15.4 23.4 24.7 26.2 21.5 17.4 21.4
中学生年代(12~14歳) 22.4 27.9 20.6 19.3 22.3 23.4 29.8 23.4 21.4 20.0
高校生年代(15~17歳) 15.2 17.6 16.1 15.0 14.2 20.1 18.2 15.8 14.2 15.7
大学生年代(18,19歳) 19.5 14.9 15.6 10.6 14.4 10.7 11.3 12.3 11.2 14.5
男子 小学生年代(10,11歳) 25.9 30.3 25.9 16.9 28.6 28.6 30.6 24.6 21.5 21.7
中学生年代(12~14歳) 30.2 32.8 26.2 25.5 28.0 26.9 36.5 28.5 25.9 23.0
高校生年代(15~17歳) 17.6 21.4 21.8 19.0 19.0 25.1 23.7 20.4 17.5 21.0
大学生年代(18,19歳) 20.9 20.5 20.4 12.6 16.5 14.1 15.3 14.9 12.1 16.7
女子 小学生年代(10,11歳) 19.7 16.9 17.1 13.7 17.0 21.1 21.2 18.3 12.9 21.1
中学生年代(12~14歳) 14.0 23.4 15.0 13.6 16.0 18.9 21.4 17.5 16.7 16.7
高校生年代(15~17歳) 12.6 13.9 10.0 10.8 9.1 14.9 12.4 10.9 10.9 10.7
大学生年代(18,19歳) 18.0 9.2 10.9 8.7 12.3 8.0 7.0 9.4 10.3 11.9

笹川スポーツ財団「子ども・青少年のスポーツライフに関する調査報告書」(2001~2023)より作成

 性・年代別の実施率をみると、2023年は男子で中学生年代の23.0%が最も高く、小学生年代21.7%が続く。女子では小学生年代の21.1%、中学生年代16.7%の順に実施率が高い。実施率の推移をみると、男子中学生年代では2017年から2023年にかけて13.5ポイント減少(36.5%→23.0%)、小学生年代も同様に8.9ポイント減少した(30.6%→21.7%)。女子では、調査年度による増減はあるものの小・中学生年代の実施率が2001年から2017年にかけて増加傾向を示しその後は減少に転じた。高校生、大学生年代は男女ともに小・中学生年代と比べると実施率の変化は小さく、調査開始の2001年以降男子では10~20%程度、女子では10%前後で推移している。

3.週1回以上の「卓球」実施率の推移(2001~2023年):全体・性別 (10~19歳)

 全体の週1回以上の実施率は、2005年以降5%前後で推移しており大きな変化はみられなかった。男子は調査年度による差はあるものの、2005年から2017年にかけては6%程度で推移し、2019年に減少したあとは5%台を示している。女子は2001年から2019年にかけてゆるやかに増加したが、その後は減少に転じた。2019年を境に男女で実施率推移の傾向が異なる結果となった。

表3 週1回以上の「卓球」推計人口・実施率の推移(2001~2023年):全体・性別 (10~19歳)
2001 2005 2009 2011 2013 2015 2017 2019 2021 2023
全体 実施率(%) 2.9 5.0 4.6 3.8 4.3 5.1 5.3 4.6 4.5 4.5
推計人口(万人) 40 64 56 46 51 60 61 52 50 49
男子 実施率(%) 3.4 6.6 6.0 4.4 5.8 6.3 7.0 4.6 5.4 5.6
推計人口(万人) 24 43 37 27 35 38 42 27 31 31
女子 実施率(%) 2.4 3.5 3.2 3.2 2.6 4.0 3.5 4.6 3.6 3.2
推計人口(万人) 16 22 19 19 15 23 20 26 20 17

注1)推計人口は住民基本台帳の10代人口(人)に実施率(%)を乗じて算出
注2)推計値を算出する際に端数が発生するため、全体の人口と男子・女子を合計した人口は必ずしも一致しない
笹川スポーツ財団「子ども・青少年のスポーツライフに関する調査報告書」(2001~2023)より作成

「子ども・青少年のスポーツライフ・データ2023」調査概要

調査内容
運動・スポーツ実施状況、運動・スポーツ施設、スポーツクラブ・運動部、習いごと、スポーツ観戦、スポーツボランティア、好きなスポーツ選手、健康認識・生活習慣、身体活動、個人属性 等
調査対象
1)母集団:全国の市区町村に在住する12~21歳
2)標本数:3,000人
3)抽出方法:層化二段無作為抽出法
地点数
全国225地点
調査時期
2023年6月24日~7月21日
データの使用申請

最新の調査をはじめ、過去のスポーツライフ・データのローデータ(クロス集計結果を含む)を提供しています。

活用例

  1. 政策立案:所属自治体と全国の比較や調査設計に活用(年齢や性別、地域ごとの特徴を把握)
  2. 研究:研究の導入部分の資料や仮説を立てる際に活用(現状の把握、問題提起、仮説、序論)
  3. ビジネス:商品企画や営業の場面で活用(市場調査、データの裏付け、潜在的なニーズの発見)
テーマ

スポーツライフ・データ

キーワード
年度

2023年度

担当研究者