本調査では、ラグビーとテニスの全国大会における参加者の直接的な支出である滞在費(宿泊、飲食)と移動費の総額を試算した。全国大会開催が開催地等に与える直接的な経済的影響の一端を競技団体の財務諸表外の数字で示したものとなる。
今後は、地方自治体などが大規模スポーツイベント等を誘致する際の参考データとして本調査結果を活用されることに期待し、調査対象の拡大も検討していく。
- 調査・研究
© 2020 SASAKAWA SPORTS FOUNDATION
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スポーツ政策研究所を組織し、Mission&Visionの達成に向けさまざまな研究調査活動を行います。客観的な分析・研究に基づく実現性のある政策提言につなげています。
自治体・スポーツ組織・企業・教育機関等と連携し、スポーツ推進計画の策定やスポーツ振興、地域課題の解決につながる取り組みを共同で実践しています。
「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。
日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。
本調査では、ラグビーとテニスの全国大会における参加者の直接的な支出である滞在費(宿泊、飲食)と移動費の総額を試算した。全国大会開催が開催地等に与える直接的な経済的影響の一端を競技団体の財務諸表外の数字で示したものとなる。
今後は、地方自治体などが大規模スポーツイベント等を誘致する際の参考データとして本調査結果を活用されることに期待し、調査対象の拡大も検討していく。
社会人:第50回日本ラグビーフットボール選手権大会(2013.2.2~24)
滞在費 約864万円 移動費 約1,000万円
大学:第49回全国大学ラグビーフットボール選手権大会(2012.11.18~2013.1.13)
滞在費 約2,900万円 移動費 約2,100万円
高校:第93回全国高等学校ラグビーフットボール大会(2013.12.27~2014.1.7)
滞在費 約9,000万円 移動費 約4,000万円
全日本ベテランテニス選手権大会
競技者・審判・大会役員:第75回テイジン全日本ベテランテニス選手権大会(2013.9.30~10.11)
滞在費 約2,600万円 移動費 約2,200万円
全国レディーステニス大会
競技者・審判・大会役員:ソニー生命カップ 第35回全国レディーステニス大会 全国決勝大会(2013.11.13~16)
滞在費 約600万円 移動費 約1,200万円
大会観戦者:ソニー生命カップ 第35回全国レディーステニス大会 全国決勝大会(2013.11.13~16)
滞在費 約1,800万円 移動費 約4,000万円
本研究の目的は、中央競技団体が開催している全国大会の経済的なプレゼンスを明らかにすることにある。なかでも、推計を全国大会参加者が消費する滞在費と移動費に限定し、ラグビーで3つ、テニスで2つの主要な全国大会が開催地の経済に与える直接的な影響を表わした。
個人競技と団体競技の別、各大会における参加競技者数に差はあるものの、いずれも数千万円単位での消費が試算できる。参加チーム数が最も少なく、国立・秩父宮・花園の3会場で行われる日本ラグビーフットボール選手権においても2,000万円弱の消費があった。
笹川スポーツ財団 スポーツ政策研究所 研究員 吉田 智彦
全文(PDF:1.09MB)
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本事業は、ボートレースの交付金による日本財団の助成金を受けて実施しました。
スポーツ・ガバナンス
2013年度
公益財団法人 笹川スポーツ財団