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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

障害児・者のスポーツライフに関する調査

平成29年度 スポーツ庁 『地域における障害者スポーツ普及促進事業(障害者のスポーツ参加促進に関する調査研究)』 報告書

2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を成功に導き、日本各地において障害の有無にかかわらずスポーツを行うことができる社会を実現するためには、地域における障害者スポーツの普及促進が喫緊の課題となっている。しかしながら、現在、障害者(成人)の週一日以上のスポーツ実施率が19.2%にとどまり、各地域においても、スポーツ施策として障害者スポーツに取り組むための方策や体制等は、必ずしも十分な状況ではない。本事業では、地域において障害者が継続的にスポーツに参加できる環境の整備を促進するため、障害者のスポーツ参加促進に関する調査研究を実施する。

調査期間
2017年9月
調査方法
無記名式のインターネット調査
調査対象
  • 障害児・者本人あるいは同居する家族で障害児・者がいる
  • 障害児がいる場合、7歳以上である
回 収 数
回答者5,909人、回答者及び同居家族内障害児・者総数8,094人
調査内容

(1)障害児・者のスポーツライフに関する調査
全国の障害者及び障害者を家族にもつ方々を対象に、障害に関する基本情報、スポーツ・レクリエーション活動実施状況(実施種目、頻度、目的)、スポーツ実施における障壁、今後行いたいと思うスポーツ・レクレーション、スポーツクラブや同好会・サークルへの加入、過去1年間のスポーツ観戦などの実態を調査

(2)障害のある人とない人が一緒に行うスポーツ大会に関する調査
障害のある人とない人が一緒に参加できる地域のスポーツ大会の開催状況と運営体制の実態を調査

著作権者
スポーツ庁 健康スポーツ課 障害者スポーツ振興室
(問合せ先)〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
TEL 03-5253-4111(代表)

POINT 1

週1日以上のスポーツ・レクリエーションの実施率は、7~19歳が29.6%、成人が20.8%。成人の運動・スポーツ実施率は18.2%(平成25年度調査)、19.2%(平成27年度)、20.8%(本調査)と微増。非実施率は58.2%(平成25年度)、60.2%(平成27年度)58.9%(本調査)で推移。

POINT 2

過去1年間に実施したスポーツ・レクリエーションの上位種目は、7~19歳が「水泳」、「散歩(ぶらぶら歩き)」、「体操」、成人が「散歩(ぶらぶら歩き)」、「ウォーキング」、「水泳」

POINT 3

スポーツ・レクリエーションを行う主な施設は、公共スポーツ施設の体育館、プール(屋内)、グラウンド

POINT 4

半数の障害児・者がスポーツ・レクリエーションに関心がない
障害者のスポーツ・レクリエーションに関心がない割合は、48.7%(平成25年度)、51.9%(平成27年度)、51.5%(本調査)であり、約半数が無関心である。

研究担当者コメント

障害のある成人の週 1 日以上の運動・スポーツ実施率は、平成25年度から微増であった。スポーツする施設は、障害種問わず、公共スポーツ施設(体育館・グラウンド・屋内プール)や通所介護施設、通所リハビリ施設、病院、自宅などの利用が多かった。

今後、障害児・者の日常生活の拠点となる児童発達支援センター、放課後等デイサービス施設、通所介護施設、通所リハビリ施設などを会場として、地域の障害者スポーツ協会と協働して身体を動かすプログラムを開発・提供、さらには自治体で導入している健康マイレージ制度や貯筋運動プロジェクト等と連動して、楽しく身体を動かす仕組みづくりを提案したい。加えて地域の障害者スポーツ協会には、既存事業・体制の活用、地域の福祉団体・組織とスポーツ団体・組織をつなぐ役割を期待したい。

笹川スポーツ財団 スポーツ政策研究所 主任研究員 小淵 和也

スポーツ庁『地域における障害者スポーツ普及促進事業(障害者のスポーツ参加促進に関する調査研究)』

全文(PDF:2.93MB)

目次

注)「しょうがい」の用語は、「障がい」「障碍」などがあるが、本報告書では、法律上の「障害」を使用した。

テーマ

障害者スポーツ

キーワード
年度

2017年度

発行者

公益財団法人 笹川スポーツ財団

担当研究者