主な調査結果
1. 運動部・スポーツクラブでは保護者の関与が多い
子どもが加入する部活動やクラブ、教室における保護者の関与についてたずねた(図表1)。いずれの活動においても「お子様の送迎をする」(運動部63.0%、文化部32.1%、スポーツクラブ78.1%、以下同)が、最も高い。続いて「お子様の飲み物や食事を用意する」(64.3%、22.9%、60.2%)、「保護者間の連絡や情報共有を行う」(32.1%、11.6%、31.9%)という結果であった。特に、スポーツクラブでは送迎や指導者との連絡が多いことがわかる。
図表1. 保護者の関与
注) 「よくする」+「時々する」の%。
2. スポーツクラブでは保護者のやりがい・満足度が高い
子どもが加入する活動(運動部・文化部・スポーツクラブ)ごとに、保護者が自身の関わり方をどのように感じているかを、1=まったくあてはまらない、10=とてもあてはまるまでの10段階でたずねた(図表2)。6点以上と回答した割合をみると、「やりがいを感じている」は、スポーツクラブ57.8%>運動部49.2%>文化部31.0%であった。同様に、「満足している」はスポーツクラブ66.7%>運動部57.8%>文化部50.7%と、スポーツクラブに子どもを通わせている保護者のやりがいや満足度が総じて高い結果となった。
図表2. 部活動・スポーツクラブへの関わりに対する意識
注) 選択した10段階の数値について、1~5は「あてはまらない」、6~10は「あてはまる」と解釈できる。
3. スポーツクラブでかかる費用は部活動に比べて高い
子どもの部活動やスポーツクラブについて、1年間で家庭から支払うおよその費用をたずねた(図表3)。平均値でみるとスポーツクラブ(155,799円)が運動部(50,857円)を大きく上回る結果であった。支払い金額の分布でも、運動部は10,001~50,000円の支払いをしている家庭が46.9%と最も多い。一方、スポーツクラブは支出額の分布にばらつきがあるものの、50,001円以上の支払いをしている家庭が一定数いることがわかる。
図表3. 1年間で家庭から支払う費用総額
注) 費用は「部費/会費・参加費」「保護者会費」「後援会費」「用品費」「交通費」「合宿・遠征費」「飲食費」「大会やコンクール、発表会等への参加費」「その他」の9項目について回答を求め、それらの合計値を「費用総額」として示している。なお、金額は個人差が大きく、一部には高額なケースもみられるため、平均値の解釈には慎重を要する。ただし、外れ値の影響を考慮した処理を施しても、スポーツクラブの費用が運動部の約3倍である傾向に変化はなかった。