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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

アーチェリー

新素材の弓矢を使う歴史あるスポーツ

アーチェリーの歴史・沿革

アーチェリーの歴史・沿革

人類が手にした最初の本格的な飛び道具は「弓」と「矢」といってもよいだろう。長い間、弓矢は狩猟の道具として、あるいは戦争の武器として主役の座を占めていたが、16世紀になると新たに鉄砲が出現し、その表舞台から消えることになる。

17世紀にイギリス国王・ヘンリー8世が催した御前試合が、競技としてのアーチェリーの始まりとされている。近代になってからは、初期のオリンピック種目として採用されていたが、やがて消滅。再度の登場は1972年のミュンヘン大会となる。日本は派遣が中止となったモスクワ大会を除き、その他のオリンピックには出場している。

国際連盟(FITA)は1931年に結成され、今現在多くの国が加盟している。

日本でのアーチェリーの歴史は、全日本アーチェリー連盟が、第2次大戦後、日本洋弓会として産声を上げたところに原点がある。やがて、日本アーチェリー協会と名前を変え、活動の広がりとともに1966年から現在の名称、全日本アーチェリー連盟となった。登録会員数も大きく増えた。また、1975年の世界選手権大会・男子団体戦で初の銀メダルを獲得し、2000年以降もメダルを獲得。2004年には、山本博が銀メダルを獲得。「中年の星」として話題をさらった。日本のアーチェリーの競技レベルは、世界的に高いレベルの中で動いている。

アーチェリーの概要

アーチェリーは弓で矢を射ち、標的上の得点を争う競技である。日本では、主にターゲット、フィールド、インドアの3競技が行なわれている。いずれの競技も2年に1回、世界選手権大会が開催される。

アーチェリーのルール

アーチェリーの歴史・沿革

【ターゲット競技】

オリンピックで行なわれるのがターゲット競技である。男子は90、70、50、30m、女子は70、60、50、30mの4距離から36本ずつ、合計 144本(1,440点満点)の矢を射つ。
世界選手権ではこれが予選ラウンドで、64名の選手が決勝ラウンドに進む(オリンピックでは、予選ラウンドのやり方が少し変わる)。決勝ラウンドは70mで、1対1のトーナメント戦が行なわれる。優勝するためには、6回の対戦を勝ち抜かなければならない。
3回戦までは18本、準々決勝からは12本の勝負。トップクラスの選手は、70mで中心の黄色のエリアから外すことはないほどの的中精度を持っている。
90、70、60mを長距離といい、1エンド(1回に射つ矢数のこと。個人戦では3射と6射、団体戦ではチームで1人3射ずつの9射が1エンドの本数)6 本の矢を4分以内で射たなければならない。標的の直径は122cm、中心(10点)の輪の直径は12.2cm。標的は5色の色環帯(中心から、黄、赤、青、黒、白色)がさらに10個の得点帯に分割され、外に向かって1点ずつ少なくなる。
50、30mを短距離といい、3射(2分以内)を12エンド行う。短距離の標的の直径は80cm、中心(10点)の輪の直径は8cmである。

【フィールド競技】

部門によって、5mから60mの間に標的が設置され、距離が表示されるマークコースと、されないアンマークコースがある。標的のサイズは、直径 20、40、60、80cmの4種類。色は中心(5点)が黄色、その外側の4点から1点までは黒色となっている。
マーク、アンマークそれぞれ24標的(または、 12標的を2回)を4名1グループで、3本ずつ射って回る。標的は山の中や草原など、自然の地形を生かして変化をもたせたコースに設置されるため、射ち上げ、射ち下ろしなど、特別なシューティングテクニックが求められる。フィールドはコースごとに地形が異なり、同じ条件のコースは存在しない。コースの特徴を読み、どのように射つかが攻略の鍵となる。

【インドア競技】

冬場に盛んに行なわれるインドア競技は、室内のターゲットアーチェリーである。射距離はすべて18m。1ラウンドは、直径40cmの標的を、1エンド3射で20本、合計60射する。1エンドの制限時間は2分。標的はターゲットと同じで、黄、赤、青、黒、白の5色。これがさらに2分割されるので、黄色は10点と9点、赤が8点と7点等々となる。中心(10点)の直径は4cmである。

アーチェリーのルール

アーチェリーのルール

弓は、ハンドル部分と上下のリムに3分割することができる。現在、素材として、ハンドルには軽合金、リムにはカーボンファイバーが使われている。これに、1m近い長さの棒状のスタビライザー(安定器)や、サイト(照準器)が装着される。スタビライザーは、リリース時の衝撃を吸収し、弓の動きを一定にしてくれる。サイトは、照準点を1mm動かせば、90m先の的面で15~20cmくらいの的中変化となる。

矢の直径は5mmほどで、アルミチューブの外側にカーボン繊維を巻きつけている。男子の弓では、秒速70mくらいのスピードに達する。これを時速に換算すると約250km。新幹線並みの速度である。人類の進歩とともに生まれた弓と矢であるが、今では科学技術の進歩により生み出された最新の素材が脅威の的中率を支えている。

公式サイト

社団法人全日本アーチェリー連盟

公益社団法人全日本アーチェリー連盟