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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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中央競技団体の情報開示に関する調査研究  ~米国競技団体における情報開示~

本研究では、米国オリンピック委員会に認可された47 団体のうち、オリンピック競技39 団体を対象に、米国競技団体の情報開示の内容を整理し、わが国の競技団体のガバナンス強化に資する基礎資料とすることを目的とした。

調査時期
2016年2月~3月
調査対象
米国オリンピック委員会(United States Olympic Committee)に認可されたオリンピック競技の39団体(夏季競技31団体、冬季競技8団体)。
参照:対象団体一覧(p.11)
調査方法
米国各競技団体のウェブサイトを通じたインターネット調査
調査メンバー

【共同研究者】
早稲田大学スポーツ科学学術院 教授 武藤 泰明

【笹川スポーツ財団 スポーツ政策研究所】
副主任研究員 吉田 智彦

発行
2016年3月

POINT 1

39団体の役職員総数3,980人のうち、CEOと雇用者の合計は3,429人 役員551人のうち、男性の役員が7割(391人)を占める

団体の役職員について、「会長・理事長(President/Chair)」「理事(Director)」「最高経営責任者(CEO)」「雇用者(Employee)」の分類で人数を調べた。労働基準法をはじめとする法令が異なるため、日本の雇用形態と同様ではないことに留意する必要がある。
39団体の役職員の合計は3,980人であり、このうち「会長・理事長(President/Chair)」「理事(Director)」(2役職を合わせて以下、役員とする)が551人、「最高経営責任者(CEO)」と「雇用者(Employee)」を合わせた職員数は3,429人であった。

POINT 2

団体収支差額のトップは、テニス(約40億円)
2位 ゴルフ、3位 サッカー

39団体の総収入合計は972億8,100万円(8億6,850万ドル)、総支出合計は898億7,000万円(8億240万ドル)である。収入超過が最も大きかったのは「テニス」で、収入が支出を40億4,200万円上回った。収入合計が2番目に大きい「ゴルフ」においても、収入が支出を12億500万円上回った。なお、全競技団体の収支差額の平均は、1億9,000万円である。(1ドル=112円換算)

POINT 3

CEOへの報酬が最も多いのはテニス(約2億円)
2位 水泳、3位 スキー

CEOへの報酬は、「近代五種」を除き38団体で支払われている。38団体のCEO報酬の総額は15億743万円で、夏季競技30団体12億4,485万円、冬季競技8団体2億6,257万円であった。平均報酬額は、夏季競技団体で4,149万円、冬季競技団体で3,282万円であるが、夏季競技ではCEO報酬が最も大きい「テニス」2億3,189万円、次いで「水泳」1億8,354万円が突出した規模になっており、平均値を引き上げている。同じく、冬季競技では「スキー」9,689万円が平均値を上げる要因となっている。なお、これらCEOの1週間平均の勤務時間は、ほぼすべての競技団体で公正労働基準法の法定労働時間である40時間と記されている。(1ドル=112円換算)

報告書

全文(PDF:1.94MB)

目次
テーマ

スポーツ・ガバナンス

キーワード
年度

2015年度

発行者

公益財団法人 笹川スポーツ財団

担当研究者
共同研究者
  • 武藤 泰明 早稲田大学スポーツ科学学術院
    教授