ショートテニスの歴史・沿革
ショートテニスは、国によっては「ミニテニス」と呼ばれることもある、本格的なテニスに進むための近道にもなるスポーツである。テニスボールよりもやや大きめなスポンジボールと軽いラケットに、通常のテニスコートよりも小さな、バドミントンコートを利用して行う。スポンジボールは通常のテニスボールより大きく、また軽い為、ラケットに当てやすく初心者、老若男女、楽しくプレーできる。
歴史は、1970年代にスウェーデンで生まれたスポーツで、その背景には、テニスの指導者のために考案された、という点がある。指導者がより深くテニスを理解し、実際の技術指導に活かすためのもの。そのため、スウェーデンが世界的なテニス強国になる基礎を作ったと言われている。その後、英国テニス協会(LTA)がルールまで確立し、本格的に普及に努めた。その結果、ショートテニスはより簡単にテニスの醍醐味を習得できるとして、世界各国で盛んに導入されている。
日本におけるショートテニスの出発点は、1985年のショートテニス振興会の発足である。現在まで続くショートテニス振興会が、継続して全国的な普及活動を重ねていった。LTAとも提携し、スウェーデンテニス界や国内関係者の協力もあり、国内の講習会や海外での指導者研修、小学生による全国ショートテニストーナメント(年1回)、ショートテニス教室や指導者育成講習会などを開催。今日まで、振興と技術向上を日々推し進めている。
ショートテニスの概要
スポンジ製のやや大きめで軽いボールを使うので、思いきり強打しても相手のコートでバウンドする時には適度なスピードになっているので反応しやすく、ラリーが続きやすい。そのため、初心者でも気軽にプレーを始めることが可能。
また、コートも通常のテニスコートよりも小さなバドミントンコートを利用する。その分、体力的消耗も比較的少なく、高齢者中心に、健康促進という意味でも役立っている。
ショートテニスのルール
一般的な注意点として、ショートテニスはローンテニスと同じ方法で実施される。従って、下記の規則はローンテニスの規則を拡大したものとして適用される。
【基本的ルール】
■サービス
・サービスは相手のコートの対角線半分内に入れる。
・サービスは2回行うことができるが、2回目が入らないと失点する。
・ボールは手から離れコートにバウンドする前に打たなければならない。
・サービスは2ポイント終わるごとに交代する。
■プレイ
・サービスのレシーブは、必ずボールがワンバウンドしてから打たなくてはいけない。
ノーバウンドで打った場合は失点する。
・サービスのレシーブ以外は、ワンバウンドする前でもボールを打つことができるが、2バウンドすると失点する。
・プレーヤーは、合計ポイントが8の倍数ごとにコートチェンジする。
・ボールが天井、壁、その他の障害物に当たった場合は当てたプレーヤーの失点となる。
■種目
・シングルス:11点先取制。ただし、状況に応じて9点先取制にアレンジすることもできる。
・ダブルス:サービス以外は、シングルスと全く同じルール、方法でプレイする。
サービスは、4人のプレーヤーが順番に2ポイントずつ交互に行う。つまり、Aチームの一人が1、2点目のサービスをしたら、3、4点目はBチームのどちらかがサービスをし、5、6点目は再びAチームのもう一人のプレーヤーがサービスする。
ショートテニスのコート・用具
【ショートテニスコートサイズ(バドミントンコート)】
【ショートテニス ボール】
公式サイト
NPO法人 ショートテニス振興会