ラグビーリーグの歴史・沿革
ラグビーリーグはいわゆるラグビー・フットボールから派生した、新しい競技スタイルのラグビーである。たとえば、1チーム13人(ラグビーリーグは13人制ラグビー)で対戦し、スクラムの押し合いなどはなく、出場選手の人数などラグビー・フットボールとのルールの違いも当然ある。
ラグビーリーグの歴史を紐解くと、発祥したのは19世紀のイングランドと、その歴史は古い。それまではラグビー・フットボール・ユニオンとしてクラブ対抗戦が行われていたが、イングランド北部のクラブが選手待遇(休業補償)に不満を持つようになる。改善案を提案したものの、却下されたため、1895年にユニオンを脱退。改めて、イングランド北部にあるハダースフィールドを拠点に独自の団体を立ち上げたことが、ラグビーリーグの出発点となっている。
発足当初は、「ノーザンラグビーユニオン」という名称を使い、ルールもラグビーユニオンと同じもので行なっていた。その後、少しずつルール変更が行われ、1900年代初頭に独自のルールを確立。名称もラグビーリーグに変更され、現在に至る。ラグビーユニオンとの大きな違いは、発足当初から競技することで報酬を得ることを認めている点である。ラグビーユニオンは1995年以前はアマチュアリズムを遵守しており、協会はプレーによる報酬を得ること等を一切認めていなかった。ラグビーリーグでは協会発足当初から認めている。
ワールドカップは1954年に初めて開催され、第14回の2013年大会はイングランドとウエールズで行われた。日本では1993年に日本ラグビーリーグ協会が発足し、競技振興を行っている。日本代表チームは1994年、「コカ・コーラワールドセブンス」大会で国際デビューを果たす。初めてのテストマッチは1999年のワールドカップ予選で、米国チームと対戦した試合となっている。
ラグビーリーグの概要
1チーム13人の2チームが対戦する。楕円形のボールをキックやパスによってつなぎながら、相手を交わし、相手チームの陣地にあるインゴールにグラウンディングしたり、ゴールにボールを蹴り込むことでトライやゴールを奪ってポイントを競い合う。
守備側はボールを持った相手をタックルするなどして防御する。1試合80分間(40分ハーフ)で、より多くのポイントを奪ったチームの勝利となる。
ラグビーリーグのルール
【プレーヤー】
1チームは17人以内で編成され、フィールド内では13人でプレーする。ゲーム中の選手交代はタッチジャッジの脇にいるオフィシャルに告げれば自由に交代できる。
ただし1チームの1試合における交代は10回までに制限されている。
プレーヤーは通常ジャージ、ショーツ、ストッキング及びスパイクを着用する。また、固い材質でないプロテクターの使用が認められる。
【ポイント(得点)】
■トライ(4点):相手のインゴールにボールをグラウンディングすること。
■ゴール(2点):トライ後のコンバージョンキック、あるいはペナルティーキックによって、ボールがゴールポスト間のクロスバーを越えたときに与えられる。
■ドロップゴール(1点):プレー進行中のドロップキックによって、ボールがゴールポスト間のクロスバーを越えたときに与えられる。
【試合時間】
1試合は80分。40分ハーフ制で、前後半で陣地を入れ替える。
ラグビーリーグのコート・用具
【ボール】
楕円球で長さ27~29cm、縦周囲73~75cm、横周囲58~61cm。重量は380~440g。
【フィールド】
縦100m、横68mの長方形。両端にあるインゴールは各8m幅。ゴールはクロスバーの上部までが3m、ゴールポストの間は5.5m。
公式サイト
日本ラグビーリーグ協会