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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

ペタンク

ペタンクの歴史

ペタンク(Pétanque)は、フランス発祥のボール投げゲームであり、特に地中海地域で人気があります。 ペタンクの起源は古代ギリシャや古代ローマの球技にまでさかのぼりますが、現代のペタンクは19世紀にフランスで発展しました。

このゲームの初期の形態は、プロヴァンス地方で行われていたプロヴァンサル(jeu provençal)と呼ばれるゲームです。プロヴァンサルは、長い距離を投げることが特徴でした。

20世紀初頭、ペタンクの原型が形作られました。このゲームの発展には、地中海沿岸の漁師や労働者たちが中心となっていました。彼らは休憩中や空き時間にこのゲームを楽しんでいました。

ペタンク誕生のエピソードには諸説あり、そのひとつが1907年にマルセイユのジュール・ルノワール(Jules le Noir)という人物によるという説です。かつてのプロヴァンサルの名手であったジュール・ルノワールは、足に力が入らなくなり、長距離投げができなくなったため、足を踏み出さずにできる近距離での投げ合いを考案しました。これがペタンクの基本的なルールとなったといわれています。

ペタンクという言葉は、フランス南部のプロヴァンス地方の方言で、「足をそろえて」または「足をそろえる」という意味の「pieds tanqués(ピエ・タンケ)」に由来しています。これは、投げる際に足を固定することを指します。

第二次世界大戦後にフランス国内で人気となったペタンクは、その後、世界中に広まりました。1958年には国際ペタンク連盟(Fédération Internationale de Pétanque et Jeu Provençal)が設立され、国際競技大会が開催されるようになりました。

ペタンクのルール

人数と持ち球

  1チームの人数 1人の持ち球 チームの持ち球
トリプルス 3人 2個 6個
ダブルス 2人 3個 6個
シングルス 1人 3個 -

ゲームの開始

ジャンケンまたはトスで、先攻チームを決めます。先攻チームの選手が地面に直径35~50cmのサークルを描き、そのサークルの中からビュット(目標球)を投げます。ビュットが6m以上10m以内に止まると、ゲームが開始されます。

投球

先攻チームから、ビュットの近くに止まるように投球をします。後攻チームが投球した後は、交互に、ビュットに遠いチームが近くなるまで投球を続けます。
一方のチームの持ち球がなくなったら、もう一方のチームが投球をします。

メーヌ(セット)

両チームが持ち球すべてを投げ終えたら、1メーヌ(セット)が終了します。

スコアリング

ビュットに1番近い球のチームが得点されます。点数は、相手チームの球で一番ビュットに近い球よりも、ビュットに近い球の数が得点となります。

ゲームの勝敗

1メーヌ獲得したチームが、そのメーヌ終了時のビュットからサークルを描き、ビュットを投げて次のメーヌが始まります。このようにメーヌを繰り返し、13点先取したチームが勝ちとなります。

ペタンクの道具

  • ボール:公式競技には国際ペタンク・プロヴァンサル連盟が公認したペタンクボールが使用されます。
    素材は鉄またはステンレスの金属製で中空です。サイズは直径70.5~80mm、重量650~800gと規定されています。またグリップ感を高めるためとボールの区別のためにボールの表面にストライプ模様が施されており、これは模様がないものから複数あるものまで認められています。
    日本国内では、直径71~74mm、重量650~700g、ストライプはなしまたは1~2本線のボールが最も多く使用されています。
  • ビュット(目標球):素材は木製または樹脂製で、直径3㎝です。着色や大会名の印字なども認められています。
  • コートまたはフィールド:幅4m以上×長さ15mm以上の平地であれば特別なコートは必要としていません。
  • 計測具:ボールとビュットの距離を計るために使われます。ノギス、棒状のもの、折り畳み式などさまざまな種類があります。

ペタンク、ボッチャ、モルックの違い

ペタンク、ボッチャ、モルックはいずれもボールを使用するスポーツですが、それぞれ異なるルールや特徴があります。

  • ペタンク
    - ペタンクは、フランス発祥のボール投げゲームです。
    - ペタンクでは、自分のボールをビュット(目標球)にできるだけ近づけます。
    - チームごとに交互にボールを投げ、スコアを競います。
    - 通常は、屋外の土や砂の上でプレーされますが、室内でプレーするインドアペタンクもあります。
  • ボッチャ
    - ボッチャは、車いすユーザーや身体的障害を持つ人々がプレーする競技です。パラリンピック競技としても知られています。
    - ボッチャでは、特殊なソフトボールを使い、ジャックボール(目標球)にできるだけ近づけます。
    - チームまたは個人が交互に投げ、ジャックボールに最も近いボールを投げた側にのみ得点が入ります。
    - ボッチャは屋内でプレーされることが一般的です。
  • モルック
    - モルック(Mölkky)は、フィンランドのカレリア地方の伝統的なキイッカ(kyykkä)というゲームをもとに1996に開発されたスポーツです。
    - 木製の棒(モルック)と木製のピン(スキットル)を使用してプレーします。
    - 1本しか倒れなかった場合は、「倒れたスキットルに書かれている数字=点数」となり、複数本のスキットルが倒れた場合は、「倒れた本数=点数」となります。
    - 基本的に屋外で行われますが、室内でもプレーできるように素材が工夫された用具もあります。

関連サイト

Fédération Internationale de Pétanque et Jeu Provençal(F.I.P.J.P/国際ペタンク・プロヴァンサル連盟)
https://www.fipjp.org/

公益社団法人 日本ペタンク・ブール連盟
http://fjpb.web.fc2.com/

Centre International d’Enseignement Pétanque(CIEP/国際ペタンク指導協会)
https://www.ciep-petanque.com/

CIEP japon
https://www.ciep-japon.com/