陸上競技の概要と特徴
陸上競技は英語で "track and field" といいます。また、陸上競技場は "athletics stadium" と呼ばれます。
陸上競技は、陸上で行われるスポーツの総称で、主に走る、跳ぶ、投げるといった基本的な身体能力を競う種目から成り立っています。以下に、陸上競技の概要と特徴を簡単に説明します。
概要
陸上競技は大きく分けて、トラック競技(短距離走、中距離走、長距離走、 障害走、リレー)、フィールド競技(跳躍種目、投てき種目)、混成競技(十種競技(男子)、七種競技(女子))の3つのカテゴリーに分類されます。
特徴
陸上競技は、スピード、持久力、筋力、柔軟性、技術など、さまざまな身体能力をバランスよく鍛えることが求められます。多くの種目は個人競技ですが、リレー競技などの団体競技もあります。走る、跳ぶ、投げるという基本的な運動ができる場所であれば競技場でなくても行うことが可能で、特別な道具を必要としない種目も多いため、多くの人が参加しやすいスポーツです。
また、 記録が明確に数値化されるため、競技者の実力が客観的に評価されやすいといえます。
古代オリンピックから現代オリンピックまで続く長い歴史を持ち、そのシンプルさと多様性から、年齢や性別を問わず、世界中で多くの人々に親しまれているスポーツです
マラソンの起源
マラソンの起源は古代ギリシャの伝説にまでさかのぼります。その起源には、伝説的なアテネからスパルタへの使者のエピソードがあります。
伝説によれば、紀元前490年、ペルシャの軍勢がギリシャのアテネに侵攻することが予告されました。その際、アテネの将軍がスパルタに援軍を求めるため、走者フェイディピデス(またはフィリピデス)が選ばれました。彼はアテネからスパルタまでの約225kmの距離を36時間で走り、援軍を求めるためにスパルタに到着しました。スパルタはそのとき軍事的な理由で援軍を送れなかったとされています。
その後、マラトンの戦いの勝利を伝えるために、マラトンからアテネまで約40kmの距離を走って再びアテネに戻り、勝利を報告しました。彼の伝説的な走行は、マラソンの起源とされ、現代のマラソン競技のルーツとなりました。
日本の市民マラソンの歴史
日本の市民マラソンの歴史は、1962年に東京ではじめて開催された「東京国際マラソン」が始まりとされています。これは日本で最初の市民参加型マラソン大会であり、以後、日本全国でさまざまな市民マラソン大会が開催されるようになりました。
その後、1979年には「東京国際マラソン」が国際陸上競技連盟(IAAF)の公認大会として復活し、世界的なマラソンイベントとして成長しています。
1981年には「びわ湖毎日マラソン」が開催され、現在でも日本を代表するマラソン大会のひとつとして親しまれています。また、その後も多くの都市で市民マラソン大会が開催され、日本人ランナーの間でマラソンが一般に普及していきました。
さらに、東京マラソンや大阪マラソンなどの大規模な市民マラソン大会が開催され、これらの大会は日本国内だけでなく世界中から多くのランナーが参加するイベントとなっています。
マスターズについて
陸上競技のマスターズは、一般的には男子35歳以上、女子30歳以上が対象とされます。この年齢から、年齢別のカテゴリーが設定され、選手は自身の年齢に応じたカテゴリーで競技を行います。マスターズ競技は、年齢別にカテゴリーが設けられ、同じ年齢層の選手同士で競技を行います。マスターズ競技では、年齢による身体の衰えや負担を考慮し、適切なルールや距離が設定されています。
マスターズ競技は、健康維持やフィットネスの促進、競技経験者のための活動、社会交流の場として重要な役割を果たしています。また、高齢者の健康維持や生活の質向上にも貢献しています。多くの国や地域でマスターズ競技の大会やイベントが開催され、参加者は自身の能力や目標に合わせて競技を楽しめます。
陸上競技の種目
トラック競技
短距離
- 100m走:100mを走る競技で、速さと瞬発力が求められます。
- 200m走:200mを走る競技で、100m走よりも持久力が必要です。
- 400m走:400mを走る競技で、速さと持久力のバランスが重要です。
- 100mハードル:100mを走りながら障害物を飛び越える競技で、テクニックとスピードが必要です。
- 400mハードル:障害物を飛び越えながら1周400メートルのトラックを走ります。
中・長距離
- 800m走:800メートルを走る競技で、スピードとスタミナの両方が必要です。
- 1500m走:1500メートルを走る競技で、スタミナと戦略が重要です。
- 3000m障害走:3000メートルを走りながら障害物を飛び越える競技で、スタミナと技術が求められます。
- マラソン:42.195kmを走ります。通常は、競技場からスタートし、街中の公道のコースを走った後、競技場のトラックに戻ってゴールします。
フィールド競技
跳躍
- 走り幅跳び:走りだしてから跳躍し、最大の距離を飛ぶ競技です。
- 走り高跳び:走りだしてからバーを飛び越える高さを競う競技です。
- 走り三段跳び:走りだしてから3回跳躍し、最終的な距離を競う競技です。
- 棒高跳び:棒を使ってバーを飛び越える競技です。
- 砲丸投:重い金属の球(砲丸)をできるだけ遠くに投げる競技です。
- 円盤投: 円盤をできるだけ遠くに投げる競技です。
- やり投:やりをできるだけ遠くに投げる競技です。
投てき
混成競技
- 七種競技(女子): 100mハードル、走高跳、砲丸投、200m走、走幅跳、やり投、800m走の7つの種目を行う競技です。
- 十種競技(男子):100m走、走幅跳、砲丸投、走高跳、400m走、110mハードル、円盤投、棒高跳、やり投、1500m走の10つの種目を行う競技です。
関連リンク
公益財団法人 日本陸上競技連盟
https://www.jaaf.or.jp/
World Athletics(ワールドアスレティックス/世界陸連)
https://worldathletics.org/
公益社団法人 日本マスターズ陸上競技連合
https://www.j-master.gr.jp/