バウンドテニスの歴史・沿革
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「バウンドテニス」は、ラケットボールを原型にし、テニスと同様のルールで行われる。狭い場所でも手軽にできることから、生涯スポーツとして価値が高まり、多くの人が楽しんでいる。
発祥は日本。1980年に、メルボルンオリンピックで活躍したレスリングのゴールドメダリスト笹原正三氏により考案・開発された歴史をもつ。「バウンド」とは、ボールがよく“弾む”(バウンド)という意味、そしてもう一つ、バウンドテニスの大きな特性である“限られたスペース”でできる(バウンダリー)こと、この2つに由来している。
1982年に、東京を中心に本格的に普及活動が始まった。生涯スポーツの祭典「全国スポーツ・レクリエーション祭」には、1988年の第1回大会より正式競技種目として採用されており、高齢者を中心にその輪は全国に広がった。普及に伴い多くの大会も実施。若年層含め非常に多くの愛好者が増えていった。手軽さに加え、テニスのように大きな体力の消耗もないこと、屋内競技でもあることなどから、女性に人気のスポーツとなっている。
普及活動を進める日本バウンドテニス協会は、47都道府県の全てに支部協会ご存在。生涯スポーツとしてこれからも多くの人に親しまれるだろう。
バウンドテニスの概要
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テニスコートの約1/6のスペースがコートのサイズ。ネットは組立式で手軽にセットできるので、場所を取らず、体育館やコミュニティーセンターなどを気軽に利用できる。
16歳以上の[フリーの部]、45歳以上の[ミドルの部]、60歳以上の[シニアの部]、という年齢別カテゴリーもあり、自分に合ったプレーを無理なく楽しめる。
テニスとともに卓球にも似たスポーツだ。硬式テニスと技術、戦術、ルール、打球感などが極めて類似し、ソフトテニス、卓球経験者には共通した部分が多いため早く上達でき、セカンドスポーツとしてその醍醐味を楽しむ競技者も多い。また、バウンドテニスで培った技術はテニスにも有効で、ジュニアテニス、ソフトテニスの部活動のリードアップスポーツとしての役割も担っている。そして何より、生涯スポーツとして多くの人に親しまれている。
バウンドテニスのルール
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競技性を持ち合わせたシングルス、ダブルスに加え、1分間に何回ラリーが続くかを競う、大人数で楽しめるチーム対抗の「BTラリー戦」という種目もある。
サービスは1球のみ。両足をコートにつけ、腰よりも低い高さで打ち、対角線のコートに入れる。4打目からはボレーもOK。特にダブルスでは、ネットプレーの差で勝敗が決するといわれている。なお、ダブルスは、4人が必ず交互に打たなければいけない。
試合は9ゲームマッチ(シニアは7ゲームマッチ)。つまり5ゲーム先にとれば勝ちとなる。ただし、4-4になった時はタイブレークゲームを行い、勝敗が決まる。4ポイントを先にとれば、1ゲームを取れる。ただし、3-3の時はジュースといい、その後は2ポイント連取したほうがそのゲームの勝者となる。
バウンドテニスのコート・用具
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コートの大きさは、幅3m、長さ10mの長方形で、通常は体育館の床に人工芝コートを設置する。
組立式ネットの高さは50cm。硬式テニスラケットをそのまま縮小した形状のラケットの長さも50cm。
ボールは直径6cm弱のゴム製。ソフトテニスのボールよりも小さくやや硬めとなっている。
公式サイト
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日本バウンドテニス協会