エアースポーツシューティングの歴史と沿革
エアースポーツシューティング(APS競技:Air Precision Shoot)は、1993年に「誰でも楽しめるスポーツ射撃競技」として日本エアースポーツガン協会が考案した競技です。エアースポーツガンは、スプリングやガス等の圧力を用いて直径6mmの球形の弾丸(BB弾)を発射し、5~10m先の標的を撃つ競技専用銃です。競技者や周囲の安全を考慮し、競技を行うための必要最小限の威力に抑えて作られています。そのため、エアースポーツガンは、他の複合射撃競技においては、ジュニア育成用として使用されています。
銃によるスポーツシューティングの歴史は古く、ヨーロッパをはじめ各国で人気の高いスポーツです。
スポーツシューティングは、自己の集中力を極限まで高める精神面と、その集中力を持続させる肉体を鍛錬する高度なスポーツです。APS競技では特別な資格や許可が必要のないエアースポーツガンを使用しています。また、体力をあまり必要としないため、性別を問わず幅広い年齢層が参加することができます。こうした特性から、近年では親子での参加も増えています。さらに、射撃を通じたコミュニケーションの場として、そしてルール・マナーを重んじるスポーツとしても注目されています。
APS競技は各地で練習会・記録会が開催されています。なかでも、年に一度のAPSカップは、約400名の選手が参加する国内最大規模の射撃競技会です。
また、公式の競技会では規定の得点に応じてマスターバッジが進呈されています。このマスターバッジを目標に、競技に取り組む選手も多くいます。
エアースポーツシューティングの競技方法
競技専用のエアースポーツガン「公式認定競技銃」を用いて、静止または移動する標的に対して射撃を行います。競技には、厳格な規定をクリアし、競技専用銃として認められたものだけが使用されます。
競技会では銃の検査を行っており、その取り扱いにおいては安全面を最優先事項とし、厳格な指導のもとで運営されています。
銃の形状によって「ハンドガンクラス」「ライフルクラス」の2クラスが設けられ、サイト(照準器)の仕様により「オープンサイト部門」「フリー(サイト)部門」の2部門が設けられています。
ハンドガンクラスでは、「ブルズアイ」「プレート」「シルエット」競技、ライフルクラスでは「ブルズアイ」「プレート」「ムーバー」競技で、それぞれ特性の異なる3競技で構成されています。
エアースポーツシューティングのルール
● ブルズアイ競技(ハンドガンクラス5m/ライフルクラス10m)
精密射撃の中で基本となるこの競技は、最も集中力が要求されます。自分のペースを保ち、集中力を持続させることが重要です。
● ハンドガンプレート競技
楕円形のプレートターゲットに対し、わずか3秒間で射撃を行う競技です。ターゲットは15枚あり、持続力と俊敏かつ正確な動作がキーポイントです。
● シルエット競技
6~10mの異なる距離にある、わずか3×3cmのターゲットに対し、射撃を行う競技です。スタンディング(立射)、プローン(伏射)で構成されており、高い技術力が要求される競技です。
● ライフルプレート競技
10m先の8枚の楕円形ターゲットに対し、射撃を行う競技です。ターゲットのうち3枚には遮蔽物があり、難易度の高い競技です。
● ムーバー競技
10m先の移動するターゲットに対し、射撃を行う競技です。ターゲットのモーションを読み、タイミングを外すことなく射撃を行うことが重要です。
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