エアロビック 歴史と沿革
エアロビックは、1980年代に一世を風靡した“エアロビクス”を起源とし、その後に派生したエアロビックダンスが競技として発展したスポーツ。
1982(昭和57)年、アメリカの「ランナーズ・ワールド」誌発行人ロバート・アンダーソン氏がフィットネスとは一線を画する観点からエアロビクス・コンテストを考案し、カリフォルニア州マウント・ビューで開催したのが始まりといわれている。
日本では、その2年後の1984(昭和59)年に「第1回全日本エアロビック選手権大会」(Dole CUP)が開催され、また、1990(平成2)年には本格的な国際競技大会の幕開けとなる「スズキワールドカップ世界エアロビック選手権大会」が開催されるなど、いち早く競技普及がすすんだ。
その後、アジアをはじめ、アメリカ、南米、ヨーロッパでも国際大会が開催されるようになり、1995(平成7)年から体操競技を統括する国際体操連盟(FIG)も競技エアロビックに参入するなど、現在、世界50ヵ国以上で行われ、オリンピックの種目化を目指すまでになっている。なお、日本ではいち早く指導者養成や競技会の開催など、競技エアロビックの普及に取り組んできた背景もあって、競技力は世界のトップ水準にある。
一方、一般愛好者のエアロビックは、健康づくりや美容など日常的に親しまれている他、子どもたちの学校スポーツとしても行われるなど、世代を越えて広がっている。
また、1998(平成10)年から生涯スポーツの祭典「全国スポーツ・レクリエーション祭」の正式種目にも採用され、NHKのBS-2でもエアロビック定時番組が放送されるなど、ニュースポーツから大衆スポーツへと発展している。
エアロビック 競技概要
■競技部門(種目)
部門 | 年齢区分 | 演技時間 | 競技エリア | |
一般 | 男子シングル | 17才以上 | 1分30秒±5秒 | 7m×7m |
女子シングル | ||||
ペア | 1分45秒±5秒 | 10m×10m | ||
トリオ | ||||
ユース | AG2男子シングル | 14~16才 | 1分30秒±5秒 | 7m×7m |
AG2女子シングル | ||||
AG2トリオ | 1分45秒±5秒 | |||
AG1シングル | 11~13才 | 1分30秒±5秒 | ||
AG1トリオ |
注)
- AG:AgeGroupの略
- 年齢区分:大会開催年12月31日現在での年齢
エアロビック■演技構成
ルーティン(演技)は、リズミカルで連続的な動きの表現が重視される。音楽と同調したエアロビックらしい軽快なステップや柔軟性や筋力を必要とする難度エレメントをバランスよく盛り込んでいなければならず、体操競技の宙返りや倒立などの技は減点となる。