今回で4回目となる2014年度笹川スポーツ研究助成は、147名からの申請を受付け、うち39歳以下を対象とした奨励研究が69件、一般研究が78件でした。
審査は、3テーマごとに3名の選考部会委員が担当し、「研究課題の的確性」「研究計画の明瞭性」「研究方法の妥当性」「研究内容の独創性」「研究成果の波及効果」の5つの観点で厳正に審査いたしました。さらに選考部会が審査した結果を選考委員会に諮り、奨励研究20件、一般研究17件の計37件の採択が決定しました。採択率でみると奨励研究は29.0%、一般研究は21.8%と、若手研究者の育成に力を入れていることがご理解いただけるかと思います。若手研究者の皆さんには、1年間しっかりと研究を進めていただきたいと思います。
採択された研究をみると、東日本大震災の被災地に関連した研究や障害者障害児に関連した研究、健康医療に関する研究など、わが国のスポーツを取り巻く諸問題を取り上げた研究が数多くみられ、研究成果が大いに期待されるところです。
最後に、ひとつ皆様にお願いがございます。学会誌や研究論文は、一部の研究者や院生しか目に触れず、研究知見の社会貢献には限度があります。是非、この笹川スポーツ研究助成で取組んだ研究成果を、関連の学会や学術誌で必ず発表をしてください。笹川スポーツ財団でも、皆様の成果を『SSFスポーツ政策研究 -SSF Journal of Sport for Everyone- 』にまとめて広く公表していただきますが、皆様も各自で成果の公表に努めていただきたいと思います。皆様の今後1年間の研究活動の結果、スポーツ振興に寄与できる研究成果が大いに得られることを願っております。