笹川スポーツ財団(以下、SSF)では、これまで子どものスポーツ活動に対する保護者の関与の実態や意識を明らかにする研究を行い、子どものスポーツ活動において、保護者の負担は母親の負担が大きい構造であることなど、さまざまな課題を明らかにしてきました。
少子化や家族のあり方の多様化が進む今、どのような家庭の子どもでもスポーツを楽しめる環境、周囲のサポート体制が求められます。そのために必要なことは何か。有識者を交え、子どものスポーツを「ささえる」視点から考えるセミナー『誰が子どものスポーツをささえるのか?』を複数回開催しています。
第4回は、『スポーツ毒親』、『部活があぶない』など、スポーツや教育関係をフィールドに多くの著書を手掛ける島沢 優子氏(ジャーナリスト)をお招きします。子どもがスポーツで成長するために、よりよいサポートができる親になるにはどのようなマインドセットを持てばよいのか。子どもを伸ばす親、成長を妨げる親の違いは何か。など5つのポイントの根拠と実例を詳しくお話しいただきます。
セミナー開催記念として、参加者の中から抽選で10名様に島沢氏の著書『オシムの遺産 彼らに授けたもうひとつの言葉』をプレゼントいたします。
コーディネーター 宮本 幸子(SSFスポーツ政策研究所 政策ディレクター)
教育関連研究所を経て、2016年SSF入職。主に、子ども・保護者・教員を対象とした調査研究を行う。「小学生のスポーツ活動における保護者の関与・負担感に関する調査研究」担当者。2022年4月より現職。
講演概要
子どもがスポーツで成長するために、よりよいサポートができる親になるために持つべきマインドセット、子どもを伸ばす親・成長を妨げる親の違いは何かなど、5つのポイントの根拠と実例を詳しく解説。
また、指導者と保護者が協力して子どものスポーツ環境を整えたり、困りごとに対応したりする術をお伝えします。
島沢 優子氏の著書
※当日、セミナー会場にて、書籍の販売を予定しています。
当財団では、お釣りを用意することが難しいため、大変恐れ入りますが、ご購入を希望される方は、以下に記載の書籍情報をご確認の上、お釣りが出ないようご用意いただきますようお願い申し上げます。
小学生のスポーツ活動における保護者の関与・負担感に関する調査研究
■2022年2月発表「子どものスポーツ活動への母親の負担感は、団体全体に関わる活動の負担が大きい」
子どものスポーツ活動への母親の負担をみると、「指導者や保護者の送迎をする」(66.7%)、「練習や大会等で、指導者・保護者の食事や飲み物を用意する」(64.4%)、「大会等で、保護者や関係者が観戦する場所を確保する」(62.0%)、が上位3つとなっている。子どものスポーツ活動への母親の負担感は、団体全体に関わる活動の負担が大きいことが分かる。
当番をめぐる実態を、「当番をしている母親」「当番はしていないが、スポーツ活動をしている母親」「当番を理由にスポーツ活動をしない母親」「その他の理由でスポーツ活動をしない母親」にわけて、全体の分布を示した。対象となる母親全体を母数にすると、現在当番を担当している母親は7.5%にすぎない。しかし、当番の負担を理由にスポーツ活動を敬遠する母親は26.1%にのぼる。