海外ボランティアのトレーニングは最後に行われる現地での会場見学・説明を除いて、全て出発前にオンラインで受けることとなった。ロンドン2012のときと同じく、オリンピックの歴史、競技の内容、ソチ2014の詳細、セキュリティー、クライアントへの対応、さらには通訳に関する内容などをカバーしたものだ。資料を読んで質問に答え、8割ぐらいできればパスする仕組みになっている。
広大な領土を持つロシアなので、多分ロシア人でもオンラインだけでトレーニングを受けている人が結構いるのではないかと思う。なにしろ、ボランティアはロシア全土から集まっているのだ。後に彼らに聞くと、「近くから来たよ、バスでせいぜい40時間」、なんていうのはごく普通のようである。狭い島国から来た人間から見ると、本当に異次元の世界に来たとつくづく感じざるを得ない。