外国人記者の反応を聞けば、社交辞令か、多くの記者が「東京が一番よかった」と言うのだった。当然、完璧ではなかった。荒木田裕子・招致委スポーツディレクターと、ビデオの小谷実可子さんの「コンパクトなオリンピック施設」の説明が少しだぶっていた。
プレゼンにはもちろん、入念な準備がなされていた。登壇した6人は英国人トレーナーの指導のもと、直前まで発声の仕方や振り付けの練習を重ねたそうだ。ちょっとオーバーアクションではないかと思ったけれど、国際舞台ではこのくらいがいいのだろう。
記者会見では外国人記者から、こんな質問が飛び出した。「前回(2016年)招致の時と比べ、なぜ、東京のプレゼンは変わったのか。スピルバーグ監督をアドバイザーに雇ったのか?」。皮肉か本音か。
周りの好反応に猪瀬知事も上機嫌だった。「イスラム諸国はけんかばかり」という失言以降、発言には気を使ってきた。今回、悪いイメージは払しょくできたようだ。